御新造樣ごしんぞさま)” の例文
新字:御新造様
それではたねあかしの手品てじな同樣どうやうなぐさみになりません、おねがひまをしましたのはこゝこと御新造樣ごしんぞさまひとうぞなんでもおをしへなさつてつかはさりまし。
二た面 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
彼のそゝくさ男を始めとして女中ども一同旦那さま御新造樣ごしんぞさまと言へば、應々おい/\と返事して、男の名をば太吉々々と呼びて使ひぬ。
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
はうぜんと我々夫婦相談のうへ調達てうだつ致して參りたる此金子ゆゑ何卒なにとぞ御請取下おんうけとりくだされ候樣是非々々願ひ奉つるモシ御新造樣ごしんぞさま然樣さやうなされて下さらば有難く存じますと云ふに妻は何とかひたきていなるを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
これけては御親父樣ごしんぷさま御新造樣ごしんぞさま大概たいがい御心配下ごしんぱいくだすつたことではござりません。友造ともざうや、身體からだつゝしめ、ともさん、さけをおみでないよ、と親身しんみ仰有おつしやつてくださります。
月夜車 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
もすがら枕近まくらちかくにありて悄然しよんぼりとせし老人としより二人ふたりおもやう、何處どこやら寢顏ねがほところのあるやうなるは、此娘このむすめもし父母ちゝはゝにてはなきか、のそゝくさをとこはじめとして女中ぢよちゆうども一どう旦那樣だんなさま御新造樣ごしんぞさまへば
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
なんとも恐多おそれおほことではござりますが、御新造樣ごしんぞさまひとつおねがひがあつて罷出まかりでましてござります、へい。
二た面 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
御新造樣ごしんぞさまうへ御無理ごむりは、たすけると思召おぼしめしまして、のおうた一寸ちよつとしたゝくださいまし。
二た面 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)