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御坊
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ごぼう
ふりがな文庫
“
御坊
(
ごぼう
)” の例文
「
御坊
(
ごぼう
)
。いかに狂えばとて、
女人
(
にょにん
)
をとらえてなんの狼藉……」と、千枝太郎は叱るように言った。「静まられい、ここ放されい」
玉藻の前
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
紀州には
御坊
(
ごぼう
)
、
串本
(
くしもと
)
、
勝浦
(
かつうら
)
などの町々がありますが、大体漁業を専らとする地方は海の生活が主なためか、手仕事の発達は著しくありません。
手仕事の日本
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
「いや、しかし、御苦労ぢや。
其処
(
そこ
)
で何か、すぐに羽黒へ帰らいで、屑屋を掴んだまゝ、
御坊
(
ごぼう
)
関所
近
(
ぢか
)
く参られたは、其の男に
後難
(
ごなん
)
あらせまい遠慮かな。」
妖魔の辻占
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
それが
恵印
(
えいん
)
に出会いますと、ふだんから片意地なげじげじ眉をちょいとひそめて、『
御坊
(
ごぼう
)
には珍しい早起きでござるな。これは天気が変るかも知れませぬぞ。』
竜
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
日高郡
御坊
(
ごぼう
)
町へ、前年その近傍の漁夫が命より貴ぶ
夷子
(
えびす
)
社を合併せしより、漁夫大いに怒り、一昨夏祭日に他大字民と市街戦を演じ、警吏等の力及ばず、ついに主魁九名の入監を見るに及び
神社合祀に関する意見
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
▼ もっと見る
子どもたちは、こまを足でとめて、
御坊
(
ごぼう
)
の顔と犬とを見くらべながら
のら犬
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
「お
方
(
かた
)
のほかはみなさがれ、
御坊
(
ごぼう
)
も遠慮してくれ」と綱宗は云った。
樅ノ木は残った:03 第三部
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
「まあまあそれは何よりのこと、では早々その
御坊
(
ごぼう
)
を……」
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
何と
御坊
(
ごぼう
)
。——資治卿が
胴袖
(
どてら
)
に
三尺
(
さんじゃく
)
もしめぬものを、大島守
其
(
そ
)
の
装
(
なり
)
で、馬に
騎
(
の
)
つて、資治卿の
駕籠
(
かご
)
と、
演戯
(
わざおぎ
)
がかりで
向合
(
むかいあ
)
つて、どんなものだ、とニタリとした事がある。
妖魔の辻占
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
ただこの男さえかついでやったと云う
可笑
(
おか
)
しさに独り
擽
(
くすぐ
)
られながら、『
御坊
(
ごぼう
)
』と一つ声をかけて、それから『御坊も竜の天上を御覧かな。』とからかうように申しましたが
竜
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「
御坊
(
ごぼう
)
の手なみはすでに見えた。
金剛邪禅
(
こんごうじゃぜん
)
の法を修したとは、とりも直さず御坊の事じゃ。」
邪宗門
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
双方、
彼等
(
かれら
)
を
取替
(
とりか
)
へて、
御坊
(
ごぼう
)
は羽黒へ帰りついでに、其の
武士
(
さむらい
)
を
釣
(
つ
)
つて行く、
拙道
(
せつどう
)
は
一翼
(
ひとつばさ
)
、京へ
伸
(
の
)
して、其の
屑屋
(
くずや
)
を連れ参つて、大仏前の
餅
(
もち
)
を
食
(
く
)
はさうよ——御坊の厚意は無にせまい。
妖魔の辻占
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
然
(
しか
)
もうまれつきの
色好
(
いろごの
)
み、
殊
(
こと
)
に
又
(
また
)
若
(
わか
)
いのが
好
(
すき
)
ぢやで、
何
(
なに
)
か
御坊
(
ごぼう
)
にいうたであらうが、
其
(
それ
)
を
実
(
まこと
)
とした
処
(
ところ
)
で、
軈
(
やが
)
て
飽
(
あ
)
かれると
尾
(
を
)
が
出来
(
でき
)
る、
耳
(
みゝ
)
が
動
(
うご
)
く、
足
(
あし
)
がのびる、
忽
(
たちま
)
ち
形
(
かたち
)
が
変
(
へん
)
ずるばかりぢや。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
蟹五郎 鯰入は
御坊
(
ごぼう
)
かい。
夜叉ヶ池
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“御坊”の意味
《名詞》
寺院の敬称
僧侶の敬称。
(出典:Wiktionary)
御
常用漢字
中学
部首:⼻
12画
坊
常用漢字
中学
部首:⼟
7画
“御坊”で始まる語句
御坊様
御坊塚
御坊樣
御坊丸
御坊主