彌次やじ)” の例文
新字:弥次
わたしは、安直あんちよく卷莨まきたばこかしながら、夜番よばん相番あひばんと、おなじ彌次やじたちにはなしをした。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
さかしたは、左右さいう植木屋うゑきや屋外をくぐわい足場あしばまうけ、半纏着はんてんぎ若衆わかもの蛛手くもでからんで、造菊つくりぎく支度最中したくさいちうなりけり。く/\フと古道具屋ふるだうぐやまへつ。彌次やじいはく、茶棚ちやだなはあんなのがいな。
弥次行 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
ますよ、さあはやく/\。彌次やじ舷端ふなばたにしがみついてしやがむ。北八きたはち悠然いうぜんとパイレートをくゆらす。乘合のりあひ十四五人じふしごにん最後さいご腕車わんしやせる。ふねすこみぎかたむく、はツとおもふとすこあをくなる。
弥次行 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
わツといつてけて、あとをもずに五六町ごろくちやう彌次やじさん、北八きたはち、とかほ見合みあはせ、たがひ無事ぶじしゆくひ、まあ、ともかくもはしさう、はら丁度ちやうど北山きたやまだ、筑波つくばおろしもさむうなつたと
弥次行 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)