まはり)” の例文
福々ふく/\で思ひ出したが、七ふくまはりふのは一たいきみ何処どこくんだ。甲「ぼくの七ふくまはりといふのは豪商紳士がうしやうしんしもとまはるのさ。乙「へ、へ——何処どこへ。 ...
七福神詣 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
引請しにより彼是月に二兩位に成りしとぞ或夜まはりの節霜月しもつきすゑの事にて寒氣烈敷はげしく雪は霏々ちら/\と降出しゝ中を石町の鐘ととも子刻ねのこくの拍子木を打乍ら小路々々こうぢ/\
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
はじめのうちは一まはりふとつたやうにおもはれてかゆさがたまらなかつたが、しまひにはげつそりせたと、かんじられてづきづきいたんでならぬ、其上そのうへ用捨ようしやなく歩行あるうちにも入交いりまじりにおそひをつた。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ぬがぬうち穀屋へ行てやうか扨々はらへつたお峰や一寸一杯喰込かつこんで行うとこしを掛け居處ゐるところへ當宿の村役人段右衞門と岡引をかひき吉藏案内あんないにて八州まはりの役人どや/\と押來おしきた上意々々じやうい/\と聲をかけ飛懸とびかゝつて富右衞門を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)