“手廻”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
てまわり31.3%
てまは25.0%
てまわ25.0%
てまわし12.5%
てまはり6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこでそのお家へ、大切な品はよくくくって幾つか預け、手廻てまわりの品だけ持って引移りましたが、どんな些細ささいな物にも名残が惜しまれるのでした。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
「さうか。そいつは手廻てまはしがいゝな。ぢや断然やれよ。おれも手伝はあ。貴様が発射した魚雷で、巨艦『ウルフ』が海の底に深く沈むなんざア愉快だ!」
怪艦ウルフ号 (新字旧仮名) / 宮原晃一郎(著)
つまり「近代文学」の連中はあの頃から生き残る計画をたて今日を考えておったので、手廻てまわしだけは相当なものであるが、現実の生活力が不足で、却々なかなか予定通りに行かない。
魔の退屈 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
雪江さんは屹度きっと斯ういう。これが伯父さんの先生でも有ろうものなら、口をとんがらかして、「もッと手廻てまわしして早うせにゃ不好いかん!」
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
甘「いや、図に乗ること。僕は手廻てまはりの物を片附けやう」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)