“廻転”のいろいろな読み方と例文
旧字:廻轉
読み方割合
かいてん60.0%
まわ20.0%
タアニング10.0%
くわいてん5.0%
まわっ5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あわれ稀代きだいの殺人魔「人間豹」も、もはやのがれるすべはなかった。ロクロの廻転かいてんにつれて風船の綱はみるみる縮まって行く。
人間豹 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
かれらが卓子に向い合っても、いたずらに静かな夜はゆっくりと目に立たぬ程度で廻転まわっているらしかった。
みずうみ (新字新仮名) / 室生犀星(著)
女は台取締人クルピエの顔を見て言った。彼女はいまの廻転タアニングに負けて無一文になったのだ。この頃は「運が背中」で、今夜でとうとう財産のすべてをくしてしまった。
踊る地平線:09 Mrs.7 and Mr.23 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
やがて温泉いでゆ宿やど前途ゆくてのぞんで、かたはら谿河たにがはの、あたか銀河ぎんがくだけてやまつらぬくがごときをときからかさながれさからひ、水車みづぐるまごとくに廻転くわいてんして、みづ宛然さながらやぶはしけて
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
そのまたこわらしい髯首がしばらくの間眼まぐろしく水車みずぐるまの如くに廻転まわっている内に次第々々に小いさく成ッて……やがて相恰そうごうが変ッて……何時の間にか薔薇ばら花掻頭はなかんざし
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)