廻転まわ)” の例文
旧字:廻轉
かれらが卓子に向い合っても、いたずらに静かな夜はゆっくりと目に立たぬ程度で廻転まわっているらしかった。
みずうみ (新字新仮名) / 室生犀星(著)
素人でも今の通りなアイスクリームをモット早くモット上等に拵えようともえば毛布を蒙せないで茶筒の頭を片手ででも両手ででもグルグルと根気よく廻転まわすのです。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
乃公は問題を一つ半ばかりやったら可厭いやになった。三時と四時の間で時計の針の重なる処を知りたけりゃ、時計を廻転まわして見れば分るじゃないか、何も乃公に聞くには当らない話だ。
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
「水車はどうして廻転まわすんだい?」
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)