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庵室
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あんじつ
ふりがな文庫
“
庵室
(
あんじつ
)” の例文
死骸
(
しがい
)
はその日
終日
(
ひねもす
)
見当らなかったが、翌日しらしらあけの
引潮
(
ひきしお
)
に、去年の夏、
庵室
(
あんじつ
)
の客が溺れたとおなじ
鳴鶴
(
なきつる
)
ヶ
岬
(
さき
)
の岩に
上
(
あが
)
った時は二人であった。
春昼後刻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
ヂュリ その
若
(
わか
)
にロレンスどのゝ
庵室
(
あんじつ
)
で
逢
(
あ
)
うたゆゑ、
女
(
をなご
)
の
謹愼
(
つゝしみ
)
に
障
(
さは
)
らぬ
限
(
かぎ
)
りの、ふさはしい
會釋
(
ゑしゃく
)
をしておきました。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
○秋山中に
寺院
(
じゐん
)
はさら也、
庵室
(
あんじつ
)
もなし。八幡の小社一ツあり。寺なきゆゑみな
無筆
(
むひつ
)
也。たま/\心あるもの里より
手本
(
てほん
)
を
得
(
え
)
ていろはもじをおぼえたる人をば
物識
(
ものしり
)
とて
尊敬
(
そんきやう
)
す。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
乳母 では、なう、
急
(
いそ
)
いでロレンス
樣
(
さま
)
の
庵室
(
あんじつ
)
まで
往
(
ゆ
)
かっしゃれ。あそこでお
前
(
まへ
)
を
内室
(
うちかた
)
になさるゝ
人
(
ひと
)
が
待
(
ま
)
ってぢゃ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
「
唯
(
ただ
)
、客人——でお話をいたしましょう。その
方
(
かた
)
が、
庵室
(
あんじつ
)
に逗留中、夜分な、海へ入って
亡
(
な
)
くなりました。」
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
水の底を捜したら、
渠
(
かれ
)
がためにこがれ
死
(
じに
)
をしたと言う、
久能谷
(
くのや
)
の
庵室
(
あんじつ
)
の客も、
其処
(
そこ
)
に健在であろうも知れぬ。
春昼後刻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
したが、マンチュアへは
改
(
あらた
)
めて
書送
(
かきおく
)
り、ロミオがお
來
(
き
)
やるまでは、
姫
(
ひめ
)
を
庵室
(
あんじつ
)
にかくまっておかう。
不便
(
ふびん
)
や、
生
(
い
)
きた
骸
(
むくろ
)
となって、
死人
(
しにん
)
の
墓
(
はか
)
の
中
(
なか
)
に
埋
(
うも
)
れてゐやる!
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
こうやって、この
庵室
(
あんじつ
)
に馴れました身には、石段はつい、
通
(
かよ
)
い
廊下
(
ろうか
)
を縦に通るほどな
心地
(
ここち
)
でありますからで。
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
とちょいと顔を上げて見ると、左の
崕
(
がけ
)
から
椎
(
しい
)
の樹が横に出ている——遠くから
視
(
なが
)
めると、これが石段の根を仕切る緑なので、——
庵室
(
あんじつ
)
はもう
右手
(
めて
)
の
背後
(
うしろ
)
になった。
春昼後刻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
それでも先代の
親仁
(
おやじ
)
と言うのが、もう唯今では亡くなりましたが、それが
貴下
(
あなた
)
、小作人ながら大の
節倹家
(
しまつや
)
で、積年の望みで、地面を少しばかり借りましたのが、
私
(
わたくし
)
庵室
(
あんじつ
)
の
背戸
(
せど
)
の地続きで
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“庵室”の意味
《名詞》
僧尼の居所。
隠遁した者の住まい。いおり。
(出典:Wiktionary)
庵
漢検準1級
部首:⼴
11画
室
常用漢字
小2
部首:⼧
9画
“庵”で始まる語句
庵
庵主
庵原
庵崎
庵寺
庵看板
庵原将監
庵原郡
庵峠
庵號