“無筆”の読み方と例文
読み方割合
むひつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
姉はそれぎり何ともいって来なかった。無筆むひつな彼女は最初の手紙さえ他に頼んで書いてもらったのである。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
○秋山中に寺院じゐんはさら也、庵室あんじつもなし。八幡の小社一ツあり。寺なきゆゑみな無筆むひつ也。たま/\心あるもの里より手本てほんていろはもじをおぼえたる人をば物識ものしりとて尊敬そんきやうす。
もっとも母は無筆むひつですから、自分では書くことはできませんが、宿屋へたびに宿屋で書いてもらって投函するように約束してありましたから、私は心配でなりませんでした。
母の変死 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)