寢返ねがへ)” の例文
新字:寝返
蒲團ふとんをすつぽり、炬燵櫓こたつやぐらあし爪尖つまさきつねつてて、庖丁はうちやうおときこえるとき徐々そろ/\またあたまし、ひと寢返ねがへつて腹這はらばひで
大阪まで (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
りしが甲夜よりして枕に着たるゆゑなるか夜半の鐘に不斗ふとを覺し見ればかたへにお光のをらぬにさて雪隱せついんへでも行きたるかと思うてやほら寢返ねがへりなし煙草たばこのまんと枕元を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
貴方あなた……そんなにせつなくつたつて、一寸ちよつと寢返ねがへどころですか、醫師せんせい命令いひつけで、身動みうごきさへりません。
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
得しことゆゑ癪氣しやくきも速かにをさまりければ大岡殿には悦ばれ成程めうよい心持こゝろもちに成しと申されるに城富は先々御休息きうそくあそばされよと申て自分もやすみ居たりけるに大岡殿は寢返ねがへりて此方を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
上て引せけるに曲者はこゝぞと思ひ滑々ずる/\と引出す處を半四郎は寢返ねがへりをする體にて曲者のくび股間またぐらはさみ足をからみて締付しめつけけるに大力だいりき無雙ぶさうの後藤にしめ付られて曲者はものを云事もかなはずたゞ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)