実家じっか)” の例文
旧字:實家
ぞくかみ申子もうしごよわいなどともうしますが、けっしてそのようなものではなく、この立派りっぱ成人せいじんして、父親ちちおや実家じっかあとぎました。
そして踊りまってがら家されで来ておれ実家じっかさ行ってとまって来るがらうなこっちで泣いてたのんでみなよ。おれの妹だって云えばいいがらよ。
十六日 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
またはでながさをった、わかおんながいました。これは、まちはたらいているのが、法事ほうじかなにかあるので、休暇きゅうかをもらい、実家じっかかえるのかもしれません。
しらかばの木 (新字新仮名) / 小川未明(著)
くるったおきぬは、その、すこしおちついたけれど、もうこのむらにはようのないひととされて、やま一つした、あちらの漁村ぎょそん実家じっかかえってしまったそうです。
谷にうたう女 (新字新仮名) / 小川未明(著)
それからわたくしわれるままに、鎌倉かまくら実家じっかのこと、嫁入よめいりした三浦家みうらけのこと、北條ほうじょうとの戦闘たたかいのこと、落城後らくじょうご侘住居わびすまいのことなど、りのままにおはなししました。
そしておみちはそのわずかの畑に玉蜀黍とうもろこし枝豆えだまめやささげもえたけれども大抵たいていは嘉吉を出してやってから実家じっか手伝てつだいに行った。そうしてまだ子供こどもがなく三年った。
十六日 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
ねんではまだわからないというので、さらに二ねんほどつことになりましたが、しかしそれがぎても、矢張やは懐胎かいたい気配けはいもないので、とうとう実家じっかでは我慢がまんがしれず