威儀ゐぎ)” の例文
揚場あがりばから奧方おくがたこゑける。一寸ちよつとことわつてくが、はう裸體らたいでない。衣紋えもんたゞしくとつたふうで、あさからの厚化粧あつげしやう威儀ゐぎそなはつたものである。
銭湯 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
はじめ村中のこらず存じ申さずとのこたへなれば少しも手懸てがかりはなきに次右衞門の思ふ樣是は村中申合まをしあはせ掛り合を恐れて斯樣かやうに申立るならんとせきあらため威儀ゐぎ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
八五郎は精一杯の威儀ゐぎを作つて、娘の手から紙包みを取上げました。
『や、寢※ねすぎたぞ。』といそ飛起とびおき、衣服ゐふくあらため、櫛髮くしけづりをはつて、急足いそぎあし食堂しよくどうると、壯麗さうれいなる食卓しよくたく正面しようめんにはふね規則きそくとしてれいのビールだる船長せんちやう威儀ゐぎたゞして着席ちやくせきし、それより左右さゆう兩側りやうがわ
まうけたり引れて此處このところ着座ちやくざすれば左右には常樂院天忠てんちう山内赤川藤井等の面々威儀ゐぎたゞして座をしめたり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
つて御前ごぜん伺候しかうすれば、其座そのざ御親類ごしんるゐそろはせられ威儀ゐぎ堂々だう/\として居流ゐながたまふ。
十万石 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
八五郎は精一杯の威儀ゐぎを作ります。
押立おしたて玄關にはむらさき縮緬の幕をはり威儀ゐぎ嚴重げんぢうに構へたり此時下の本陣には播州ばんしう姫路ひめぢの城主酒井雅樂頭殿どの歸國の折柄にて御旅宿なりしが雅樂頭うたのかみ殿上の本陣に天一坊旅宿の由を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)