大牛おほうし)” の例文
……つひむかふを、うです、……大牛おほうし一頭いつとう此方こなたけてのそりとく。図体づうたいやまあつして野原のはらにもはゞつたいほど、おぼろなかかげおほきい。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
幾百いくひやく沈黙もだ大牛おほうし
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
あふいでものぞいても、大牛おほうしかたちまらなくつたゝめに、あとは夢中むちゆうで、打附ぶつゝかれば退すさり、ゆかあればみ、階子はしごあればのぼる、何階目なんかいめであつたかわからぬ。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
が、大牛おほうしる、つまとらはれたしろである……よしそれ天狗てんぐでも、らすところでない。こゝ一刀いつたうろすは、かれすく一歩いつぽである、とさはやかに木削きくづらして一思ひとおもひにきざみてた。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)