嚴命げんめい)” の例文
新字:厳命
四番よばんめの大伴おほとも大納言だいなごんは、家來けらいどもをあつめて嚴命げんめいくだし、かならたつくびたまつていといつて、邸内やしきうちにあるきぬ綿わたぜにのありたけをして路用ろようにさせました。
竹取物語 (旧字旧仮名) / 和田万吉(著)
玄關げんくわんに送り出せしかば生駒家の用人ようにん金子忠右衞門玄關につき今日嚴命げんめいに因て主人生駒大内藏おほくらへ貴君樣を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
うしても私共わたしどもにのらぬやんちやなれば貴君あなたからしかつてくだされ、だい湯呑ゆのみでむはどくでござりましよと告口つげぐちするに、結城ゆふき眞面目まじめになりておりきさけだけはすこしひかへろとの嚴命げんめい
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
これさ/\、はぢぢゃ/\、亂暴らんばうをすな? チッバルト、マーキューシオー、領主との嚴命げんめいではいか、ヹローナの街頭まちなか鬪諍たゝかひをしてはならぬはずぢゃ。これさ、チッバルト! マーキューシオー!
第一番にわた諫皷かんこは二番にわたしけるが或時あるとき祭禮さいれい彼猿かのさるの出しつくらふひまに先へぬけたり此時よりして鳥の出し一番にわたるとの嚴命げんめいにてながく一番とはなりにけり是天下太平のこうなり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
此度このたび上京に付信州小田井をだゐ宿旅宿の處其領分高田村名主傳吉と申者此度無實のつみにて死罪しざい相決あひけつし既に日限り定り候由右傳吉妻專と申者愁訴しうそ有之近年御領奉行代官に依怙えこ取計とりはからひ有て非義成儀ひぎなるぎ多き由上聞じやうぶんに達し此度道中だうちう愁訴しうそあらば取上申べき樣嚴命げんめい
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)