名声めいせい)” の例文
旧字:名聲
それで、そのヴァードステーナ僧院そういん名声めいせいがおちてしまったら、いったい何がこの地方の評判ひょうばんを高めることになるだろうかとうたがった。
それから、この法師ほうしには、「みみなし法一ほういち」というあだ名がつき、びわの名手めいしゅとして、ますます名声めいせいが高くなりました。(昭2・6)
壇ノ浦の鬼火 (新字新仮名) / 下村千秋(著)
かれはじつとしてゐられなかつた。うしなはれようとする人気にんき取返とりかへさうとして、かれらに世界的せかいてき自己じこ宣伝せんでんして、圧倒的あつたうてき名声めいせい盛返もりかへさうとかんがへた。
彼女の周囲 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
「夜想曲」は「雲」と「祭」と「シレーヌ」の三曲から成り、ドビュッシーの名声めいせい決定的けっていてきにした佳作である。きわめて模糊もこたる印象を描いた、新鮮にして香気の豊かな曲だ。
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)
その時のぼくの先生せんせいのオリバー教授きょうじゅというのは、じつに根性こんじょうのまがった男で、学者がくしゃのくせに学問がくもん実験じっけんに身を入れないで、世間せけんのひょうばんや名声めいせいばかりに気をとられているのだ。
これぞ我大日本国の開闢かいびゃく以来いらい、自国人の手を以て自国の軍艦ぐんかん運転うんてんし遠く外国にわたりたる濫觴らんしょうにして、この一挙いっきょ以て我国の名声めいせいを海外諸国に鳴らし、おのずから九鼎きゅうてい大呂たいりょおもきを成したるは
その名がいかに広まるとも、勝利にあらずして敗北なりと思い、これに反し自分の同僚どうりょう友人がいさぎよからざる手段しゅだんろうして巨万の富を積み、高位に上るとも、また名声めいせいを海外にとどろかすとも
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
さて、ご主君しゅくんは、そのほうのびわの名声めいせいをおききになり、今夜こんやはぜひ、そのほうの、とくいのだんうらの一きょくをきいて、むかしをしのぼうとされている。
壇ノ浦の鬼火 (新字新仮名) / 下村千秋(著)
心配しんぱいする必要ひつようはありません。そのうちには、ムタラからメームにかけて運河うんがられます。そして、その運河によって、エステルイエートランドの名声めいせいは、国じゅうに知れわたります。