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ふるぬま
ふりがな文庫
“
古沼
(
ふるぬま
)” の例文
惜しい事に向うは
月中
(
げっちゅう
)
の
嫦娥
(
じょうが
)
を驚ろかし、君は
古沼
(
ふるぬま
)
の
怪狸
(
かいり
)
におどろかされたので、
際
(
きわ
)
どいところで
滑稽
(
こっけい
)
と崇高の大差を来たした。さぞ
遺憾
(
いかん
)
だろう
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
葡萄色
(
ぶだういろ
)
に
藍
(
あゐ
)
がかつて、づる/\と
蔓
(
つる
)
に
成
(
な
)
つて、
葉
(
は
)
は
蓮
(
はす
)
の
葉
(
は
)
に
肖如
(
そつくり
)
で、
古沼
(
ふるぬま
)
に
化
(
ば
)
けもしさうな
大
(
おほき
)
な
蓴菜
(
じゆんさい
)
の
形
(
かたち
)
である。
みつ柏
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
薄い月の光で、海の
面
(
おもて
)
がぼんやりとけむり、
古沼
(
ふるぬま
)
のようにはるばるとひろがっている。空には白い
巻雲
(
まきぐも
)
がひとつ浮いていて、眼に見えぬくらいゆっくりと西のほうへ流れてゆく。
キャラコさん:05 鴎
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
素戔嗚は何となく、非難でもされたような心もちになって、思わず眼を
薄日
(
うすび
)
がさした
古沼
(
ふるぬま
)
の上へ
漂
(
ただよ
)
わせた。古沼の水は底深そうに、まわりに
芽
(
め
)
ぐんだ春の木々をひっそりと
仄
(
ほの
)
明るく映していた。
素戔嗚尊
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
分
(
わ
)
けて
底
(
そこ
)
澄
(
ず
)
んで
少
(
すこ
)
し
白味
(
しろみ
)
を
帶
(
お
)
びて、とろ/\と
然
(
しか
)
も
岸
(
きし
)
とすれ/″\に
滿々
(
まん/\
)
と
湛
(
たゝ
)
へた
古沼
(
ふるぬま
)
ですもの。
人魚の祠
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
潟
(
かた
)
とも
湖
(
みづうみ
)
とも
見
(
み
)
えた……
寧
(
むし
)
ろ
寂然
(
せきぜん
)
として
沈
(
しづ
)
んだ
色
(
いろ
)
は、
大
(
おほい
)
なる
古沼
(
ふるぬま
)
か、
千年
(
ちとせ
)
百年
(
もゝとせ
)
ものいはぬ
靜
(
しづ
)
かな
淵
(
ふち
)
かと
思
(
おも
)
はれた
圓山川
(
まるやまがは
)
の
川裾
(
かはすそ
)
には——
河童
(
かつぱ
)
か、
獺
(
かはうそ
)
は?……などと
聞
(
き
)
かうものなら、はてね
城崎を憶ふ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
古
常用漢字
小2
部首:⼝
5画
沼
常用漢字
中学
部首:⽔
8画
“古”で始まる語句
古
古今
古渡
古河
古市
古風
古家
古物
古文書
古代