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取沙汰
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とりさた
ふりがな文庫
“
取沙汰
(
とりさた
)” の例文
女流声楽家三浦
環
(
たまき
)
と今は故人の千葉
秀浦
(
しうほ
)
との関係は
一頻
(
ひとしき
)
り
喧
(
やかま
)
しい
取沙汰
(
とりさた
)
になつたので、世間には今だにそれを覚えてゐる人も
鮮
(
すくな
)
くあるまい。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
大方美登利さんは藤本の
女房
(
かみさん
)
になるのであらう、お寺の女房なら大黒さまと言ふのだなどと
取沙汰
(
とりさた
)
しける、信如元来かかる事を人の上に聞くも嫌ひにて、苦き顔して横を向く
質
(
たち
)
なれば
たけくらべ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
如何
(
いか
)
にも
一月
(
ひとつき
)
ばかり以前から
取沙汰
(
とりさた
)
した今日は当日。
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
承知して居ながら
其節
(
そのせつ
)
確
(
しか
)
と申上べきの處
只今
(
たゞいま
)
迄
(
まで
)
打捨
(
うちすて
)
置
(
おき
)
し段
不埓
(
ふらち
)
の至りなり
追々
(
おひ/\
)
呼出し長庵と
對決
(
たいけつ
)
申付るなりと一
先
(
まづ
)
歸宅
(
きたく
)
させられたり偖て越前守殿此一件は
容易
(
ようい
)
ならずと内々にて
探索
(
たんさく
)
有りし所
隱
(
かく
)
るゝより
顯
(
あら
)
はるゝはなしとの
古語
(
こご
)
の如く彼の札の辻の人殺しは
全
(
まつた
)
く長庵の
仕業
(
しわざ
)
に相違なきこと世上の
取沙汰
(
とりさた
)
もあるにより大岡殿は
新役
(
しんやく
)
の
手際
(
てぎは
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
尤も氏自身も自分が軍医だつたのは、
夙
(
とつ
)
くの
往時
(
むかし
)
に忘れてゐるらしく、
偶
(
たま
)
に人が医者の話でもすると、氏はまだ見ぬ地獄の
取沙汰
(
とりさた
)
でも聞くやうに変な顔をして耳を
傾
(
かし
)
げてゐる。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
▼ もっと見る
すて
筆
(
ふで
)
ながく
引
(
ひ
)
いて
見
(
み
)
ともなかりしか
可笑
(
をか
)
し、
桂次
(
けいじ
)
は
東京
(
とうきやう
)
に
見
(
み
)
てさへ
醜
(
わ
)
るい
方
(
はう
)
では
無
(
な
)
いに、
大藤村
(
おほふぢむら
)
の
光
(
ひか
)
る
君
(
きみ
)
歸郷
(
きゝよう
)
といふ
事
(
こと
)
にならば、
機塲
(
はたば
)
の
女
(
をんな
)
が
白粉
(
おしろい
)
のぬりかた
思
(
おも
)
はれると
此處
(
こゝ
)
にての
取沙汰
(
とりさた
)
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
藤本
(
ふぢもと
)
は
坊主
(
ぼうず
)
のくせに
女
(
をんな
)
と
話
(
はなし
)
をして、
嬉
(
うれ
)
しさうに
禮
(
れい
)
を
言
(
い
)
つたは
可笑
(
をか
)
しいでは
無
(
な
)
いか、
大方
(
おほかた
)
美登利
(
みどり
)
さんは
藤本
(
ふぢもと
)
の
女房
(
かみさん
)
になるのであらう、お
寺
(
てら
)
の
女房
(
かみさん
)
なら
大黒
(
だいこく
)
さまと
言
(
い
)
ふのだなどゝ
取沙汰
(
とりさた
)
しける
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
取
常用漢字
小3
部首:⼜
8画
沙
常用漢字
中学
部首:⽔
7画
汰
常用漢字
中学
部首:⽔
7画
“取沙汰”で始まる語句
取沙汰通