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光景
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ようす
ふりがな文庫
“
光景
(
ようす
)” の例文
ぶるぶるとしてハッと気が付くと、隊の伍長のヤーコウレフが黒眼勝の
柔
(
やさ
)
しい眼で
山査子
(
さんざし
)
の
間
(
あいだ
)
から
熟
(
じっ
)
と
此方
(
こちら
)
を覗いている
光景
(
ようす
)
。
四日間
(新字新仮名)
/
フセヴォロド・ミハイロヴィチ・ガールシン
(著)
傍
(
そば
)
へ寄るまでもなく、
大
(
おおき
)
な其の障子の
破目
(
やれめ
)
から、立ちながら
裡
(
うち
)
の
光景
(
ようす
)
は、
衣桁
(
いこう
)
に掛けた
羽衣
(
はごろも
)
の手に取るばかりによく見える。
貴婦人
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
折柄
(
おりから
)
梯子段を
踏轟
(
ふみとどろ
)
かして昇が上ッて来た。ジロリと
両人
(
ふたり
)
の
光景
(
ようす
)
を見るや
否
(
いな
)
や、忽ちウッと身を反らして、さも
業山
(
ぎょうさん
)
そうに
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
先生は床に起直って
布団
(
ふとん
)
に
倚掛
(
よっかか
)
っている。梅子も座に着いている、一見一座の
光景
(
ようす
)
が
平常
(
ふだん
)
と違っている。真面目で、沈んで、のみならず
何処
(
どこ
)
かに悲哀の色が動いている。
富岡先生
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
迷惑は
匿
(
かく
)
しても匿し切れない、
自
(
おのずか
)
ら
顔色
(
がんしょく
)
に現われている。モジ付く文三の
光景
(
ようす
)
を視て昇は早くもそれと悟ッたか
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
▼ もっと見る
思わずも足を
駐
(
とど
)
めて視ると、何か哀れな悲鳴を揚げている
血塗
(
ちみどろ
)
の白い物を皆
佇立
(
たちどまっ
)
てまじりまじり視ている
光景
(
ようす
)
。
四日間
(新字新仮名)
/
フセヴォロド・ミハイロヴィチ・ガールシン
(著)
と娘が引取った、我が身の姿と、この場の
光景
(
ようす
)
、踊のさらいに
台辞
(
せりふ
)
を云うよう、細く
透
(
とお
)
る、が声震えて
南地心中
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
不思議な
光景
(
ようす
)
は、美しき女が、針の
尖
(
さき
)
で怪しき魔を
操
(
あやつ
)
る、舞台に於ける、神秘なる場面にも見えた。
茶店
(
ちゃみせ
)
の娘と其の父は、感に堪へた観客の如く、
呼吸
(
いき
)
を殺して
固唾
(
かたず
)
を飲んだ。
伯爵の釵
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
此日隣のは
弥々
(
いよいよ
)
浅ましい姿になって其惨状は筆にも紙にも尽されぬ。一度
光景
(
ようす
)
を
窺
(
うかが
)
おうとして、ヒョッと眼を
開
(
あ
)
いて視て、
慄然
(
ぞっ
)
とした。もう顔の
痕迹
(
あとかた
)
もない。骨を離れて流れて了ったのだ。
四日間
(新字新仮名)
/
フセヴォロド・ミハイロヴィチ・ガールシン
(著)
高笑らいを
罷
(
や
)
めて静かになッて、この頃では折々物思いをするようには成ッたが、文三に向ッてはともすればぞんざいな言葉遣いをするところを見れば、泣寐入りに寐入ッたのでもない
光景
(
ようす
)
。
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
雨を得た市民が、白身に
破法衣
(
やれごろも
)
した女優の芸の徳に対する新たなる
渇仰
(
かつごう
)
の
光景
(
ようす
)
が見せたい。
伯爵の釵
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
雨を得た市民が、
白身
(
はくしん
)
に
破法衣
(
やれごろも
)
した女優の芸の徳に対する新たなる
渇仰
(
かつごう
)
の
光景
(
ようす
)
が見せたい。
伯爵の釵
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
しかし
寂寞
(
ひっそり
)
とした
四辺
(
あたり
)
の
光景
(
ようす
)
が、空も余りに澄み渡って、月夜か、それとも
深山
(
みやま
)
かと思われるようでありましたのは、天地が、その日覚悟を
極
(
き
)
めて死にに
行
(
ゆ
)
く、美人に対する
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
不思議な
光景
(
ようす
)
は、美しき女が、針の
尖
(
さき
)
で怪しき魔を操る、舞台における、神秘なる場面にも見えた。茶店の娘とその父は、感に堪えた
観客
(
かんかく
)
のごとく、
呼吸
(
いき
)
を殺して
固唾
(
かたず
)
を飲んだ。
伯爵の釵
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
あの………
扉
(
ひらき
)
の、お仕置場らしい青竹の
矢来
(
やらい
)
の向うに……
貴女等
(
あんたたち
)
の
光景
(
ようす
)
をば。——
南地心中
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
あわれに
無慚
(
むざん
)
な
光景
(
ようす
)
だっけ。
南地心中
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“光景”の意味
《名詞》
光 景(こうけい)
目に見える景色や様子。
情景。場面。
(context、dated)日光。自然光。
(出典:Wiktionary)
光
常用漢字
小2
部首:⼉
6画
景
常用漢字
小4
部首:⽇
12画
“光”で始まる語句
光
光沢
光明
光線
光芒
光琳
光子
光輝
光澤
光悦