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偉
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い
ふりがな文庫
“
偉
(
い
)” の例文
もし逆境の世にのぞんでいたら、もし輔佐の臣が良かったら——あるいはある程度までのひとには成れても、到底、
偉
(
い
)
なる主君ではあり得なかった。
梅里先生行状記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
露西亜
(
ろしあ
)
の作家が平凡生活を書き、暗黒描写をして、尚お以上の愉悦の感興を与うるのを
偉
(
い
)
とするものである。
若き姿の文芸
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
花ありてこそ吾人は天地の美を知る、英雄ありてこそ人間の
偉
(
い
)
なるを見る、人類の中にもっとも
秀
(
ひい
)
でたるものは英雄である、英雄は目標である、
羅針盤
(
らしんばん
)
である
ああ玉杯に花うけて
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
この
珍現象
(
ちんげんしよう
)
を
目撃
(
もくげき
)
することさへ
容易
(
ようい
)
に
捉
(
とら
)
へ
難
(
がた
)
い
機會
(
きかい
)
であるのに、しかもこれを
寫眞
(
しやしん
)
にとつて
一般
(
いつぱん
)
の
人
(
ひと
)
にもその
概觀
(
がいかん
)
を
傳
(
つた
)
へたペアレット
氏
(
し
)
の
功績
(
こうせき
)
は
偉
(
い
)
とすべきでゐる。
火山の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
亦
(
また
)
功を遂げずして死せるを
以
(
もっ
)
て、世
其
(
そ
)
の結構の
偉
(
い
)
、
輪奐
(
りんかん
)
の美を
観
(
み
)
るに至らずして
已
(
や
)
みたり。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
代助はヷルキイルを
雲
(
くも
)
に見立てた積で此図を注文したのである。彼は此
雲
(
くも
)
の峰だか、又巨大な女性だか、殆んど見分けの
付
(
つ
)
かない、
偉
(
い
)
な
塊
(
かたまり
)
を
脳中
(
のうちう
)
に
髣髴
(
ほうふつ
)
して、ひそかに
嬉
(
うれ
)
しがつてゐた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
あゝ
偉
(
い
)
なる
哉
(
かな
)
、
暗黒
(
やみ
)
の
宮殿
(
みやい
)
のこの「奢侈」。
珊瑚集:仏蘭西近代抒情詩選
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
心の底では十分にもう範宴の存在が
偉
(
い
)
なるものに見えてきて、
威怖
(
いふ
)
をすら感ずるのであるが、小人の常として、それを真っ直にいうことができないで
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
燕王は太祖の第四子、
容貌
(
ようぼう
)
偉
(
い
)
にして
髭髯
(
しぜん
)
美
(
うる
)
わしく、智勇あり、大略あり、誠を推して人に任じ、太祖に
肖
(
に
)
たること多かりしかば、太祖も
此
(
これ
)
を
悦
(
よろこ
)
び、人も
或
(
あるい
)
は
意
(
こころ
)
を寄するものありたり。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
代助はヴァルキイルを雲に見立てた積りでこの図を注文したのである。彼はこの雲の峰だか、又巨大な女性だか、殆んど見分けの付かない、
偉
(
い
)
な塊を脳中に
髣髴
(
ほうふつ
)
して、ひそかに
嬉
(
うれ
)
しがっていた。
それから
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
この一族が、節義を立てて、当初から光秀の
誘降
(
ゆうこう
)
をしりぞけ、
断乎
(
だんこ
)
として、反明智を守り通したことは、筒井順慶などにくらべると、大いに
偉
(
い
)
としなければならない。
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
空を仰いで、
白虹
(
はっこう
)
のような星雲をかけた宇宙と見くらべると、この世の山岳の大も、黄河の長さも、支那大陸の
偉
(
い
)
なる広さも、むしろ
愍
(
あわ
)
れむべき小さい存在でしかない。
三国志:02 桃園の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
偉
常用漢字
中学
部首:⼈
12画
“偉”を含む語句
偉大
魁偉
偉丈夫
容貌魁偉
偉物
雄偉
偉業
瑰偉
偉過
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偉人
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偉観
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薛偉
偉功
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