トップ
>
侑
>
すゝ
ふりがな文庫
“
侑
(
すゝ
)” の例文
と其の場を
外
(
はず
)
して次の間へ
退
(
さが
)
り、胸に
企
(
たく
)
みある蟠龍軒は、近習の者に
連
(
しき
)
りと酒を
侑
(
すゝ
)
めますので、
何
(
いず
)
れも
酩酊
(
めいてい
)
して居眠りをして居ります。
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
勘次
(
かんじ
)
は
快
(
こゝろ
)
よくおつぎに
命
(
めい
)
じた。おつぎは
古
(
ふる
)
い
醤油樽
(
しやうゆだる
)
から
白漬
(
しろづけ
)
の
薤
(
らつきやう
)
を
片口
(
かたくち
)
へ
出
(
だ
)
しておつたの
側
(
そば
)
へ
侑
(
すゝ
)
めた。
勘次
(
かんじ
)
は一つ
撮
(
つま
)
んでかり/\と
噛
(
かじ
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
この對話の間、女あるじは我等に酒を
侑
(
すゝ
)
めて、ジエンナロの
慣々
(
なれ/\
)
しきをも
惡
(
にく
)
む色なく、尚暫く無邪氣なる應答をなし居たり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
「さうですとも。正真正銘のロシア人です。」書肆は笑ひながら答へて、同時に一杯の「近事片々」を
侑
(
すゝ
)
めた。近事片々とはリキヨオルの事である。
板ばさみ
(新字旧仮名)
/
オイゲン・チリコフ
(著)
で、上つて行つて、蒲団などを
侑
(
すゝ
)
められると、彼女は里離れのした態度で、
更
(
あらた
)
めて両手をついて
叮嚀
(
ていねい
)
にお辞儀をした。彼は
面喰
(
めんくら
)
つたやうな困惑を感じた。
或売笑婦の話
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
▼ もっと見る
小僧
(
こばうず
)
が
将
(
も
)
つて来し茶を上人自ら汲み玉ひて
侑
(
すゝ
)
めらるれば、二人とも勿体ながりて恐れ入りながら頂戴するを、左様遠慮されては言葉に角が取れいで話が丸う行かぬは
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
プリスタフはそれを受け取つて、「さあ、お上がんなさい。お上がんなさい」と
侑
(
すゝ
)
めた。
死
(新字旧仮名)
/
ミハイル・ペトローヴィチ・アルチバシェッフ
(著)
〔評〕南洲
弱冠
(
じやくくわん
)
の時、
藤田東湖
(
ふじたとうこ
)
に
謁
(
えつ
)
す、東湖は
重瞳子
(
ちやうどうし
)
、
躯幹
(
くかん
)
魁傑
(
くわいけつ
)
にして、
黄麻
(
わうま
)
の
外套
(
ぐわいとう
)
を
被
(
き
)
、
朱室
(
しゆざや
)
の
長劒
(
ちやうけん
)
を
佩
(
さ
)
して南洲を
邀
(
むか
)
ふ。南洲一見して
瞿然
(
くぜん
)
たり。乃ち室内に入る、一大白を
屬
(
ぞく
)
して
酒
(
さけ
)
を
侑
(
すゝ
)
めらる。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
「さうだよ、
飮
(
の
)
まつせえよおめえ、めでゝえ
酒
(
さけ
)
だから、
威勢
(
えせえ
)
つければおめえ
身體
(
からだ
)
の
工合
(
ぐえゝ
)
だつてちつと
位
(
ぐれえ
)
なら
癒
(
なほ
)
つちやあよ」
婆
(
ばあ
)
さん
等
(
ら
)
は
又
(
また
)
侑
(
すゝ
)
めた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
「どうです、プラトン・アレクセエヰツチユさん、最近の通信をもう一杯」と編輯長が
侑
(
すゝ
)
める。
板ばさみ
(新字旧仮名)
/
オイゲン・チリコフ
(著)
長二は跡に残って和尚に厚く礼を述べて帰ろうといたすを、和尚が引留めて、自分の
室
(
へや
)
に通して茶などを
侑
(
すゝ
)
めながら、長二が仏事に心を用いるは至極
奇特
(
きどく
)
な事ではあるが
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「お
暑
(
あつ
)
うござんすねどうも」おつぎは
襷
(
たすき
)
をとつて
時儀
(
じぎ
)
を
述
(
の
)
べながらおつたへ
茶
(
ちや
)
を
侑
(
すゝ
)
めた。三
人
(
にん
)
は
暫
(
しばら
)
く
沈默
(
ちんもく
)
して
居
(
ゐ
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
幸「酒は嫌いだというから無理に
侑
(
すゝ
)
めなさんな、親方肴でもたべておくれ」
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
母「なりません、
侑
(
すゝ
)
めると
肯
(
き
)
きません」
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
侑
漢検1級
部首:⼈
8画