“時儀”の読み方と例文
読み方割合
じぎ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そう云う言葉さえ聞き取りにくい田舎なまりで、こちらが物を尋ねてもはかばかしい答えもせずに、ただ律義りちぎらしく時儀じぎをして見せる。
吉野葛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
それがすむと、先生たちが出口に立って紙に包んだ菓子を生徒に一人一人わけてやる。生徒はにこにこして、お時儀じぎをしてそれを受け取った。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
父は火鉢へ手をやつたなり、何も云はずに時儀じぎをしました。丁度この時でございます。わたしは母の云ひつけ通り、お茶のお給仕に参りました。
(新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)