“瞿然”の読み方と例文
読み方割合
くぜん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「身殲固信百無知。那有浮生一念遺。目下除非存妹姪。奈何歓笑永参差。」わたくしは始て読んで瞿然くぜんとした。前半は哲学者の口吻と謂はむよりは、むしろ万有学者の口吻と謂ふべきである。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
〔評〕南洲弱冠じやくくわんの時、藤田東湖ふじたとうこえつす、東湖は重瞳子ちやうどうし躯幹くかん魁傑くわいけつにして、黄麻わうま外套ぐわいとう朱室しゆざや長劒ちやうけんして南洲をむかふ。南洲一見して瞿然くぜんたり。乃ち室内に入る、一大白をぞくしてさけすゝめらる。
万里橋ばんりきょうにさしかゝりて瞿然くぜんとして悟りたまえりとなり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)