三分さんぶん)” の例文
統計とうけいによれば、餘震よしんのときの震動しんどうおほいさは、最初さいしよ大地震だいぢしんのものに比較ひかくして、その三分さんぶんいちといふほどのものが、最大さいだい記録きろくである。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
是れは例の雑物売払うりはらいのとき道具屋がを付けて丼二つ三分さんぶんと云うその三分とは中津の藩札はんさつぜににすれば十八もんのことだ。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
そのうちとし段々だん/\片寄かたよつて、よる世界せかい三分さんぶんりやうするやうつまつてた。かぜ毎日まいにちいた。其音そのおといてゐるだけでも、生活ライフ陰氣いんきひゞきあたへた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
孔明こうめい天下てんか三分さんぶんけいもだめでした。天下二分は、もっと、烈しい対立の相を呈しましょう。なぜといえば、二者の一挙一動はことごとくその対者を決定している。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すなはつき太陽たいよう引力いんりよくによつてわが地球ちきゆうけるひづみの分量ぶんりようは、地球全體ちきゆうぜんたい鋼鐵こうてつ出來できてゐると假定かていした場合ばあひ三分さんぶんしかないのである。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
かうして最初さいしよ大地震だいぢしんこらへる家屋かおくが、其後そのご三分さんぶんいち以下いか地震力ぢしんりよくによつてられることはないはずである。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)