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一滴
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いつてき
ふりがな文庫
“
一滴
(
いつてき
)” の例文
などと、いや
何
(
ど
)
うも
氣恥
(
きはづ
)
かしいが、
其處
(
そこ
)
で
倒
(
たふ
)
れまいと、
一生懸命
(
いつしやうけんめい
)
に
推敲
(
すゐかう
)
した。このために、
炎天
(
えんてん
)
に
一滴
(
いつてき
)
の
汗
(
あせ
)
も
出
(
で
)
なかつたのは、
敢
(
あへ
)
て
歌
(
うた
)
の
雨乞
(
あまごひ
)
の
奇特
(
きどく
)
ではない。
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
彼は打ち明けるときは、必ず平生の自分でなければならないものと
兼
(
かね
)
て覚悟をして
居
(
ゐ
)
た。けれども、改たまつて、三千代に対して見ると、
始
(
はじ
)
めて、
一滴
(
いつてき
)
の酒精が
恋
(
こひ
)
しくなつた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
言
(
い
)
ふべき
場合
(
ばあひ
)
ではないけれども、まことに
天
(
てん
)
の
美祿
(
びろく
)
である。
家内
(
かない
)
も
一口
(
ひとくち
)
した。
不斷
(
ふだん
)
一滴
(
いつてき
)
も
嗜
(
たしな
)
まない、
一軒
(
いつけん
)
となりの
齒科
(
しくわ
)
の
白井
(
しらゐ
)
さんも、
白
(
しろ
)
い
仕事着
(
しごとぎ
)
のまゝで
傾
(
かたむ
)
けた。
露宿
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「
明日
(
あした
)
も御
已
(
や
)
めだ」と
答
(
こた
)
へて、自分の
室
(
へや
)
へ
這入
(
はい
)
つた。そこには
床
(
とこ
)
がもう
敷
(
し
)
いてあつた。代助は
先刻
(
さつき
)
栓
(
せん
)
を
抜
(
ぬ
)
いた香水を取つて、
括枕
(
くゝりまくら
)
の
上
(
うへ
)
に
一滴
(
いつてき
)
垂
(
た
)
らした。
夫
(
それ
)
では何だか
物足
(
ものた
)
りなかつた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
可
(
よ
)
いか、
其
(
それ
)
に
代
(
か
)
へやうと
言
(
い
)
ふからには、
蛍
(
ほたる
)
と
星
(
ほし
)
、
塵
(
ちり
)
と
山
(
やま
)
、
露
(
つゆ
)
一滴
(
いつてき
)
と、
大海
(
だいかい
)
の
潮
(
うしほ
)
ほど、
抜群
(
ばつぐん
)
に
勝
(
すぐ
)
れた
立優
(
たちまさ
)
つたもので
無
(
な
)
いからには、
何
(
なに
)
を
又
(
また
)
物好
(
ものず
)
きに
美女
(
びぢよ
)
を
木像
(
もくざう
)
と
取
(
と
)
り
代
(
か
)
へやう。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“一滴”の意味
《名詞》
液体の一しずく。
(出典:Wiktionary)
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
滴
常用漢字
中学
部首:⽔
14画
“一滴”で始まる語句
一滴々々