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一夕
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いつせき
ふりがな文庫
“
一夕
(
いつせき
)” の例文
驕
(
おご
)
る
平家
(
へいけ
)
を盛りの櫻に
比
(
くら
)
べてか、散りての後の哀れは思はず、
入道相國
(
にふだうしやうこく
)
が花見の宴とて、六十餘州の春を
一夕
(
いつせき
)
の
臺
(
うてな
)
に集めて
都
(
みやこ
)
西八條の邸宅。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
一夕
(
いつせき
)
、松川の
誕辰
(
たんしん
)
なりとて奥座敷に予を招き、
杯盤
(
はいばん
)
を排し
酒肴
(
しゆかう
)
を
薦
(
すゝ
)
む、
献酬
(
けんしう
)
数回
(
すくわい
)
予は酒といふ
大胆者
(
だいたんもの
)
に、幾分の力を得て
積日
(
せきじつ
)
の屈託
稍
(
やゝ
)
散じぬ。
妖怪年代記
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
折から
校書
(
かうしよ
)
十数輩と共に柳橋
万八
(
まんぱち
)
の水楼に在りし、明子の夫満村恭平と、始めて
一夕
(
いつせき
)
の
歓
(
くわん
)
を
倶
(
とも
)
にしたり。
開化の殺人
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
そして
僕等
(
ぼくら
)
は
月
(
つき
)
に
一度
(
いちど
)
同窓會
(
どうさうくわい
)
を
開
(
ひら
)
いて
一夕
(
いつせき
)
を
最
(
もつと
)
も
清
(
きよ
)
く、
最
(
もつと
)
も
樂
(
たの
)
しく
語
(
かた
)
り
且
(
か
)
つ
遊
(
あそ
)
ぶのです。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
「大軍の日本兵が押し寄せて来たところで、この広大な茶園やキナ事業は、一朝
一夕
(
いつせき
)
には日本でやつてゆけるものぢやない。盗んで、汚なく、そこいらへ吐き捨てるのが関の山だね……」
浮雲
(新字旧仮名)
/
林芙美子
(著)
▼ もっと見る
一夕
(
いつせき
)
友と
与
(
とも
)
に歩して銀街を過ぎ、
木挽町
(
こびきちやう
)
に入らんとす、第二橋辺に至れば都城の繁熱漸く薄らぎ、家々の
燭影
(
しよくえい
)
水に落ちて、はじめて詩興生ず。われ橋上に立つて友を顧りみ、
同
(
とも
)
に岸上の建家を品す。
漫罵
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
じだらくに居れば涼しき
夕
(
ゆふべ
)
かな。
宗次
(
そうじ
)
。猿みの撰の時、宗次今一句の入集を願ひて数句吟じ侍れど
取
(
とる
)
べき句なし。
一夕
(
いつせき
)
、翁の
側
(
かたはら
)
に侍りけるに、いざくつろぎ給へ、我も
臥
(
ふし
)
なんと
宣
(
のたま
)
ふ。
芭蕉雑記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
その
李
(
すもゝ
)
の
花
(
はな
)
、
花
(
はな
)
の
李
(
すもゝ
)
の
頃
(
ころ
)
、
二階
(
にかい
)
の
一室
(
いつしつ
)
、
四疊半
(
よでふはん
)
だから、
狹
(
せま
)
い
縁
(
えん
)
にも、
段子
(
はしご
)
の
上
(
うへ
)
の
段
(
だん
)
にまで
居餘
(
ゐあま
)
つて、わたしたち
八人
(
はちにん
)
、
先生
(
せんせい
)
と
合
(
あ
)
はせて
九人
(
くにん
)
、
一夕
(
いつせき
)
、
俳句
(
はいく
)
の
會
(
くわい
)
のあつた
時
(
とき
)
、
興
(
きよう
)
に
乘
(
じよう
)
じて、
先生
(
せんせい
)
が
春着
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“一夕”の意味
《名詞》
一夜。一晩。
ある夜。ある晩。
(出典:Wiktionary)
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
夕
常用漢字
小1
部首:⼣
3画
“一夕”で始まる語句
一夕立
一夕話