“やけど”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
火傷88.4%
焼傷5.4%
燒痕1.6%
大火傷0.8%
湯傷0.8%
火燒0.8%
焦爛0.8%
焼疵0.8%
燒傷0.8%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
医者は熱湯の中へ手を入れて、「もう少し注水うめましょう。余り熱いと火傷やけどでもなさるといけませんから」と注意した。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
かれは頭の鉢巻きをかなぐりすてたとき、その斑々はんぱんたる火傷やけどのあとが現われたので見物人はまたまた喝采した。
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
彼はひどく焼傷やけどをし、ひどくつかれていたので、翌朝まで何事が起きたのか彼から聞くことは出来なかった。
「でも洋服だからよかつたのです。これが和服だつたら身体中からだぢゆう焼傷やけどをするところでした。」
きり/\と縛り上げられ乍ら、お越は、半面燒痕やけどの顏をあげて、二階を睨み上げながら、忿怒の聲をめなかつたのです。
役者も田舍廻りでは良い顏だつたといひますが、あの燒痕やけどぢや、舞臺の色事師もだらしがありません。
下女のお駒は、流し元で遅い朝飯のお仕舞をしておりました。二十三四の色白の女で、様子もそんなに悪くありませんが、半面の大火傷やけどあとで、顔を見るとがっかりします。
悦んで巣へ帰ると新妻羨んで何処いずこでかく美装したかと問う、老妻染物屋の壺に浸って来たとこたう、新妻これを信じ染物屋へ飛び往き沸き返る壺に入って死ぬほど湯傷やけどする
柔かさは無限だがそれはそつとして置く柔かさであつて、ふれるには何か火燒やけどをしさうでならなかつた。
巷の子 (旧字旧仮名) / 室生犀星(著)
日本料理の御馳走はお膳の番をしているのだ。熱い吸物すいものを長く置いても冷めないように木のわんへ盛ってある。あれをいきなり飲んだら舌を焦爛やけどするぜ。盃の酒をチビリと飲んで椀の蓋を取って一口吸ってまた蓋をして酒を飲む。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
「フム、それからどうした?」私も何だか古い焼疵やけどを触られるような心持がして、少し呼吸いきが詰るようになった。
雪の日 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
まだ若い時田舍の百姓家のゐろりの端で居眠りをし、もうその頃は病氣がかなり重つて足先の感覺を失つてゐたのだが、その足を爐のなかに入れてブスブス燒けるのも知らないでゐたといふ、その時の名殘りの燒傷やけどの痕が殘つてゐて、右足の指が五本とも一つにくつついてのつぺりしてゐた。
(旧字旧仮名) / 島木健作(著)