“ぢやうさま”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
孃樣60.0%
嬢様40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
差出さしでがましうござんすが、お座興ざきようにもとぞんじて、お客樣きやくさままへながら、申上まをしあげます、とお孃樣ぢやうさま御口上ごこうじやう。——うちに、日本につぽんふ、草毟くさむしりわかひとりませう……ふとおもきました。
印度更紗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
見れば昔し由縁よしある人なる可し親子の立擧動たちふるまひ尋常じんじやうならず親は篤實とくじつおもてあらはれ娘は孝行自然しぜんと知れまた容貌もすぐれたれば忠兵衞ほと/\感心かんしんなし主個あるじかたのうち向ひお見申せばお宅樣たくさまはお二個ぎりにてお孃樣ぢやうさま失禮しつれいながら美麗うつくしきお生れつきにて御座りますが定めしお婿樣むこさま
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
はいなあにかはつたことでもござりませぬ、わし嬢様ぢやうさまのことはべつにおたづまをしませんから、貴女あなたなんにもふてはくださりますな。)
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
それから三代目がよめもらつたのは、名前は忘れたが、なんでもお旗本はたもとのお嬢様ぢやうさまとかなんとかいふことだつた。お旗本はたもとのお嬢様ぢやうさまよめるやうな身代しんだいになつたのだから、たいした身代しんだいになつた。
塩原多助旅日記 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
嬢様ぢやうさま勘違かんちがひさつしやるな、これはお前様まへさまではないぞ、なんでもはじめから其処そこ御坊様おばうさまをつけたつけよ、畜生ちくしやう俗縁ぞくえんがあるだツぺいわさ。)
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
なんぢやの、おら嬢様ぢやうさまおもひかゝつて煩悩ぼんなうきたのぢやの。うんにや、かくさつしやるな、おらがあかくツても、しろいかくろいかはちやんとえる。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)