“こづゝ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
小包50.0%
小筒50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
たてかけしかさのころころところががりいづるを、いま/\しいやつめと腹立はらたたしげにいひて、取止とりとめんとばすに、ひざせてきし小包こづゝ意久地いくぢもなくちて、風呂敷ふろしきどろ
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
母親はゝおやよりのひつけを、なにやとはられぬ温順おとなしさに、たゞはい/\と小包こづゝみをかゝへて、鼠小倉ねづみこくらのすがりし朴木齒ほうのきば下駄げたひた/\と、信如しんによ雨傘あまがささしかざしていでぬ。
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
此下駄このげた田町たまちまでことかといまさら難義なんぎおもへども詮方せんかたなくて立上たちあが信如しんによ小包こづゝみをよこに二タあしばかり此門このもんをはなれるにも、友仙ゆうぜん紅葉もみじのこりて、てゝぐるにしのびがた心殘こゝろのこりして見返みかへれば
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
坂本の背後うしろにゐた本多が金助を見付けて、自分の小筒こづゝで金助を狙ひながら、坂本に声を掛ける。併し二度まで呼んでも、坂本の耳に入らない。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
そこで席を離れるやいなや、部下の与力同心を呼び集めて東町奉行所の門前に出た。そこには広瀬が京橋組の同心三十人に小筒こづゝを持たせて来てゐた。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
四辻のあたりに敵の遺棄した品々を拾ひ集めたのが、百目筒ひやくめづゝ三挺さんちやう車台付しやだいつき木筒きづゝ二挺にちやう内一挺車台付、小筒こづゝ三挺、其外やり、旗、太鼓、火薬葛籠つゞら具足櫃ぐそくびつ長持ながもち等であつた。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)