“あらたま”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:アラタマ
語句割合
25.4%
新玉23.7%
23.7%
10.2%
5.1%
荒魂3.4%
荒玉3.4%
璞玉1.7%
粗玉1.7%
麁玉1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
よく揶揄からかわれたり何かして来た気象の剽軽ひょうきんな青柳の弟に当る男だと思うと、あらたまったような気分にもなれなかった。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
落語家らくごか見識けんしきからすると、『新玉あらたまの』は本統ほんたう發句ほつくだが、『たまの』は無茶むちやだとして、それで聽衆ちやうしうわらはせようとするんだが、おれところこれことなりだ。
ハガキ運動 (旧字旧仮名) / 堺利彦(著)
好きでない気質の交つた子だと、鏡子は昔からの感情のあらたまがたい事も健に思つたのであつた。隣の間で榮子の泣声なきごゑがする。
帰つてから (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
物にかびを誘ふことの甚しい雨であつた。此間にお桐の容体はあらたまつた。絶間なしにたんを吐いて居た。肺が全部腐敗して出て来るかと思はれるほど烈しかつた。
厄年 (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
思へばわれはあらたま
花守 (旧字旧仮名) / 横瀬夜雨(著)
荒魂あらたまのやすらうひまもない我らには、明日も此処ここに来て見たく存ずる。」
姫たちばな (新字新仮名) / 室生犀星(著)
人ゆかぬ荒玉あらたま水道草ふかしけにけり隣田のひき
白南風 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
これはむかし荊山けいざんのもとで、鳳凰ほうおうが石に棲むのを見て、時の人が、石の心部を切って、国の文王に献じ、文王は、稀世の璞玉あらたまなりと、宝としていましたが、後、しん始皇しこうの二十六年に
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
童子らは青藻のかげの夜光珠やこうしゆ粗玉あらたまなどをさがすなりけり
小熊秀雄全集-01:短歌集 (新字旧仮名) / 小熊秀雄(著)
遠江麁玉あらたま郡辺で流行した為に、地名を枕詞にして「き」を起したのだ。
万葉集研究 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)