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頬摺
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ほおずり
ふりがな文庫
“
頬摺
(
ほおずり
)” の例文
始終
懐
(
ふとこ
)
ろに入れたり肩へ載せたり、夜は抱いて寝て、チョッカイでも出せば
溶
(
と
)
けるような顔をして
頬摺
(
ほおずり
)
したり
接吻
(
せっぷん
)
したりした。
二葉亭余談
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
見る目にも
危
(
あやう
)
いまで、ともすれば
門
(
かど
)
の柳の淡き影さす
店頭
(
みせさき
)
に
彳
(
たたず
)
んで、とさかに
頬摺
(
ほおずり
)
する事のあった、およそ小さな鹿ほどはあった一羽の
軍鶏
(
とうまる
)
。
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
早く
頬摺
(
ほおずり
)
して
膝
(
ひざ
)
の上に乗せ取り、
護謨
(
ゴム
)
人形空気鉄砲珍らしき
手玩具
(
おもちゃ
)
数々の
家苞
(
いえづと
)
に
遣
(
や
)
って、喜ぶ様子見たき者と足をつま
立
(
だ
)
て三階四階の
高楼
(
たかどの
)
より日本の方角
徒
(
いたず
)
らに
眺
(
ながめ
)
しも度々なりしが
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
浅黄
(
あさぎ
)
の
手絡
(
てがら
)
が
解
(
と
)
けかかって、
透通
(
すきとお
)
るように
真白
(
まっしろ
)
で
細
(
ほそ
)
い
頸
(
うなじ
)
を、膝の上に抱いて、
抱占
(
かかえし
)
めながら、
頬摺
(
ほおずり
)
していった。
三尺角
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
お滝は受けた半帕を、前髪に当て、額に当て、頬に当て、
頬摺
(
ほおずり
)
して、肩へかけ、胸に
抱
(
いだ
)
いた、その胸ではらりと拡げ、小腕を張って、目を輝かして身を反らし
薄紅梅
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
村端
(
むらはずれ
)
で、寺に休むと、
此処
(
ここ
)
で
支度
(
したく
)
を替えて、
多勢
(
おおぜい
)
が
口々
(
くちぐち
)
に、御苦労、御苦労というのを
聞棄
(
ききず
)
てに、娘は、一人の若い者に
負
(
おんぶ
)
させた私にちょっと
頬摺
(
ほおずり
)
をして、それから、
石高路
(
いしだかみち
)
の坂を越して
薬草取
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
打微笑
(
うちほほえ
)
みしまま
未
(
いま
)
だものいわざるにソト
頬摺
(
ほおずり
)
す。われは舞台に見向きぬ。
照葉狂言
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
留守はただ
磯
(
いそ
)
吹く風に
藻屑
(
もくず
)
の
匂
(
にお
)
いの、
襷
(
たすき
)
かけたる
腕
(
かいな
)
に染むが、浜百合の
薫
(
かおり
)
より、
空燻
(
そらだき
)
より、女房には
一際
(
ひときわ
)
床
(
ゆか
)
しく、
小児
(
こども
)
を抱いたり、
頬摺
(
ほおずり
)
したり、子守唄うとうたり、つづれさしたり、はりものしたり
海異記
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
といって、抱き上げた
児
(
こ
)
に
頬摺
(
ほおずり
)
しつつ、横に見向いた顔が白い。
海異記
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と
頬摺
(
ほおずり
)
したが、襟を合せて
凜
(
りん
)
として
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
頬
部首:⾴
15画
摺
漢検準1級
部首:⼿
14画
“頬”で始まる語句
頬
頬杖
頬冠
頬張
頬被
頬辺
頬骨
頬白
頬髯
頬桁