“青味(あをみ)” の例文
温泉(いでゆ)は、やがて一浴(いちよく)した。純白(じゆんぱく)な石(いし)を疊(たゝ)んで、色紙形(しきしがた)に大(おほき)く湛(たゝ)へて、幽(かす)かに青味(あをみ)を帶(お)びたのが、入(はひ)ると、颯(さつ)と吹溢(ふきこぼ)れて玉(たま)を散(ち)らして潔(いさぎよ)い。
飯坂ゆき (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
其(そ)の時(とき)畑(はた)には刷毛(はけ)の先(さき)でかすつた樣(やう)に麥(むぎ)や小麥(こむぎ)で仄(ほのか)に青味(あをみ)を保(たも)つて居(ゐ)る。それから冬(ふゆ)は又(また)百姓(ひやくしやう)をして寂(さび)しい外(そと)から專(もつぱ)ら内(うち)に力(ちから)を致(いた)させる。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
まだ青味(あをみ)を帯(お)びた棕梠(しゆろ)の花(はな)が
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
が、折(をり)から、ざあ/\降(ぶ)りに風(かぜ)が吹添(ふきそ)つて、次(つぎ)の間(ま)の金屏風(きんびやうぶ)も青味(あをみ)を帶(お)びて、少々(せう/\)涼(すゞ)しく成(な)り過(す)ぎた。
九九九会小記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)