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ひなさま
ふりがな文庫
“
雛様
(
ひなさま
)” の例文
好者
(
すきもの
)
となってみると、お
雛様
(
ひなさま
)
の
飯事
(
ままごと
)
のようなことばっかりしていたんでは納まらない、そういう図々しいことをしてみたがるんです。
大菩薩峠:39 京の夢おう坂の夢の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
お夏さんは飛んだその
鶏
(
とり
)
を可愛がってます。それから
母上
(
おっかさん
)
はいうまでもありませんが、
生命
(
いのち
)
がけで大事にしているお
雛様
(
ひなさま
)
がありますよ。
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
床
(
ゆか
)
しいお家流で「お
雛様
(
ひなさま
)
」だとか「五人
囃子
(
ばやし
)
」だとか「三人
上戸
(
じょうご
)
」だとか、書き
記
(
しる
)
してある、雛人形の箱でございました。
人でなしの恋
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
父が御診察に伺った時、飾ったお
雛様
(
ひなさま
)
を拝見して来て、「実に見事なものだよ。御願いして置いたから拝見にお
出
(
い
)
で」
鴎外の思い出
(新字新仮名)
/
小金井喜美子
(著)
それこそお
雛様
(
ひなさま
)
の
女夫
(
みょうと
)
のような一対の美しい夫婦が出来ると、師匠も家にいてその事を妻君などに話し、どうか、この縁は
纏
(
まと
)
めて見たいものだ、といっておられました。
幕末維新懐古談:51 大隈綾子刀自の思い出
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
▼ もっと見る
いくらでも食べられるだろう。西洋人の家で御馳走になってみ給え、品数が多くって分量の少いことお
雛様
(
ひなさま
)
のお膳の如し。それにビフテキでもシチュウでも肉が少くって野菜が多い。
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
十七日は最終の晩だというので、
宵
(
よい
)
のうちは宿の池のほとりで仕掛け花火があったりした。別荘の令嬢たちも踊り出て中には
振袖姿
(
ふりそですがた
)
の
雛様
(
ひなさま
)
のようなのもあった。見物人もおおぜい集まって来た。
沓掛より
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
歯齦
(
はぐき
)
の血で描いたお
雛様
(
ひなさま
)
の掛軸——(女子大学卒業生作)
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
後の節句にも、お
雛様
(
ひなさま
)
に進ぜさした、振出しの、
有平
(
あるへい
)
、金米糖でさえ、その可愛らしいお口よごしじゃろうに、
山家
(
やまが
)
在所の
椎
(
しい
)
の実一つ、こんなもの。
薄紅梅
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
お
雛様
(
ひなさま
)
の花びん
智恵の一太郎
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
温泉場
(
をんせんば
)
に
普請
(
ふしん
)
でも
有
(
あ
)
る
時
(
とき
)
には、
下手
(
へた
)
な
大工
(
だいく
)
の
真似
(
まね
)
もする。
閑
(
ひま
)
な
日
(
ひ
)
には
鰌
(
どぜう
)
を
掬
(
しやく
)
つて
暮
(
くら
)
すだが、
祖父殿
(
おんぢいどん
)
は、
繁昌
(
はんじやう
)
での、
藩主様
(
とのさま
)
さ
奥御殿
(
おくごてん
)
の、お
雛様
(
ひなさま
)
も
拵
(
こさ
)
へさしたと……
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
何でも徳川様
瓦解
(
がかい
)
の時分に、
父様
(
おとっさん
)
の方は上野へ
入
(
へえ
)
んなすって、お前、お嬢さんが
可哀
(
かわい
)
そうにお邸の前へ
茣蓙
(
ござ
)
を敷いて、
蒔絵
(
まきえ
)
の重箱だの、お
雛様
(
ひなさま
)
だの、
錦絵
(
にしきえ
)
だのを売ってござった
註文帳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
(いいえ、お
雛様
(
ひなさま
)
が遊ぶんでしょう。ちょうどこの上あたりで聞えるんですもの、そうして、こんな細い、小さな
音
(
ね
)
のするのは五人囃子が持っている、かわいい笛でなくッてさ。)
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
雛
漢検準1級
部首:⾫
18画
様
常用漢字
小3
部首:⽊
14画
“雛”で始まる語句
雛
雛妓
雛鳥
雛形
雛罌粟
雛壇
雛鶏
雛段
雛菊
雛芥子