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ていちよう
ふりがな文庫
“
鄭重
(
ていちよう
)” の例文
どうか斯う云ふ貴重品は
鄭重
(
ていちよう
)
に扱つて、
縱令
(
たとひ
)
それに改正を加へると云ふにしても、徐々に致したいやうに思ふのであります。
仮名遣意見
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
博士はイプセンの
流行
(
はや
)
つた当時守り本尊の
沙翁
(
セキスピヤ
)
をしまひ込んだと同じ程度の
鄭重
(
ていちよう
)
さで、そのフロツクコートをまた箪笥に蔵ひ込んでしまつた。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
其所
(
そこ
)
へ
下女
(
げぢよ
)
が三
尺
(
じやく
)
の
狹
(
せま
)
い
入口
(
いりぐち
)
を
開
(
あ
)
けて
這入
(
はい
)
つて
來
(
き
)
たが、
改
(
あら
)
ためて
宗助
(
そうすけ
)
に
鄭重
(
ていちよう
)
な
御辭儀
(
おじぎ
)
をした
上
(
うへ
)
、
木皿
(
きざら
)
の
樣
(
やう
)
な
菓子皿
(
くわしざら
)
の
樣
(
やう
)
なものを、
一
(
ひと
)
つ
前
(
まへ
)
に
置
(
お
)
いた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
二人は
家内
(
かない
)
の紳士を
遇
(
あつか
)
ふことの
極
(
きは
)
めて
鄭重
(
ていちよう
)
なるを
訝
(
いぶか
)
りて、彼の行くより坐るまで一挙一動も
見脱
(
みのが
)
さざりけり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
折角だが御依頼通りになり兼ねると云ふ彼の返事は、
寧
(
むしろ
)
彼としては、
鄭重
(
ていちよう
)
を極めてゐた。すると、折返して来た手紙には、始から仕舞まで猛烈な非難の文句の外に、何一つ書いてない。
戯作三昧
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
そして富之助に對する態度も夏休前とは全く異つて、異常に
鄭重
(
ていちよう
)
で、少しも馴れ馴れしい所を示さなかつた。殊に今日釣に出てからは殆ど物を言はないで、唯考へ事ばかりしてゐるやうに見えた。
少年の死
(旧字旧仮名)
/
木下杢太郎
(著)
わたくしは
鄭重
(
ていちよう
)
にかがんでそれに唇をあてる
『春と修羅』
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
小六
(
ころく
)
の
苦
(
く
)
にしてゐた
佐伯
(
さへき
)
からは、
豫期
(
よき
)
の
通
(
とほ
)
り二三
日
(
にち
)
して
返事
(
へんじ
)
があつたが、それは
極
(
きは
)
めて
簡單
(
かんたん
)
なもので、
端書
(
はがき
)
でも
用
(
よう
)
の
足
(
た
)
りる
所
(
ところ
)
を、
鄭重
(
ていちよう
)
に
封筒
(
ふうとう
)
へ
入
(
い
)
れて三
錢
(
せん
)
の
切手
(
きつて
)
を
貼
(
は
)
つた、
叔母
(
をば
)
の
自筆
(
じひつ
)
に
過
(
す
)
ぎなかつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
鄭
漢検準1級
部首:⾢
15画
重
常用漢字
小3
部首:⾥
9画
“鄭”で始まる語句
鄭寧
鄭
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