-
トップ
>
-
追遣
>
-
おひや
浴室だ、
浴室だ。
見ておいで。と
女中を
追遣つて、
倒れ
込むやうに
部屋に
入つて、
廊下を
背後向きに、
火鉢に
掴つて、ぶる/\と
震へたんです。……
老爺さん。
與がひて
遊びに
追遣り
跡には娘お
熊番頭忠八
髮結清三郎ともに
入込下女のお
久お菊もお
常に
仕込れ日毎に
酒宴の
相手をなし
居たりしが或日お
常は
金二
分出して
下男に
云付酒肴を
なせ共皆々聞入れず早々立去べしと
追遣るにぞ老人は是非もなく/\
涙を
拂ひすご/\立歸らんとなしける處に此豐島屋の向うを
立場として日
毎に出て居たる
駕籠舁あり今日も此處にて往來の客を
與へ
講釋の
寄席へ
追遣り
跡は忠八お
熊清三郎を招き例の如く
酒宴を始め長兵衞が云し事どもを
委細話して此上は
金子五百兩
拵へ又七に
添て
離縁するに如なし
然すれば長兵衞彼れ
是云れぬ
筋なり又七を