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踉
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よろ
ふりがな文庫
“
踉
(
よろ
)” の例文
踉
(
よろ
)
けながら、後ろへやった刀が、かつんと、鉢金に弾んだと思うと、鍔から三、四寸の所から、折れて、
氷柱
(
つらら
)
のように、すッ飛んだ。
無宿人国記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
神戸の
縉商
(
しんしょう
)
であるNさんなぞは、飄逸な海亀さながらの長い首を前伸びに
踉
(
よろ
)
けさして、ヤレ漕げソレ漕げエンヤラヤアノヤアヤである。
フレップ・トリップ
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
相合傘
(
あい/\がさ
)
で
踉
(
よろ
)
けながら雪道の踏堅めた所ばかり歩いて来ますが、ヒョロリ/\として
彼方
(
あっち
)
へ寄ったり
此方
(
こっち
)
へ寄ったり、ちょうど橋詰まで来ると
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
あゝとばかり我れ知らず身を振はして
立上
(
たちあが
)
り、
踉
(
よろ
)
めく體を踏みしむる右手の支柱、曉の露まだ冷やかなる内府の
御墳
(
みはか
)
、哀れ榮華十年の
遺物
(
かたみ
)
なりけり。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
踉
(
よろ
)
めいて歩こうが、眼をつぶって歩こうが、それとも後向きに歩こうが、誰も何ともいうものがなく、号笛を鳴らして神経をやたらに刺戟するものもいないのである。
深夜の市長
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
▼ もっと見る
彼は決心したらしく
傍目
(
わきめ
)
も振らずにズンズンと歩き出した。彼は表門を出て坂を下りかけてみたが、
先刻
(
さっき
)
は何の苦もなくスラスラと登って来た坂が今度は大分下り
難
(
にく
)
い。彼は二三度
踉
(
よろ
)
めいた。
愛か
(新字新仮名)
/
李光洙
(著)
彼は何か
出張
(
でば
)
った石の頭に
蹉
(
つまず
)
いて
踉
(
よろ
)
けた。
御身
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
廿人力ある奴が力を入れて押したから
流石
(
さすが
)
の文治も
踉
(
よろ
)
めきながら石垣の処へ押付けられましたが、そこは文治郎
柔術
(
やわら
)
を心得て居りますから少しも騒がず
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と
捥
(
も
)
ぎられそうな片腕をふり切った千浪は、
逸早
(
いちはや
)
く、
踉
(
よろ
)
めき立って飛鳥の如く走りかけた。
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
空しく迎えのランチも
艀
(
はしけ
)
も、煙と汽笛と駄目だ駄目だというかしましい叫び声だけを、おそろしく高く低く上下させながら、空と浪とに掻き濁して、また
踉
(
よろ
)
け踉けて引き還してしまったのであった。
フレップ・トリップ
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
雨の中で
打合
(
うちあい
)
が始まり、大の男が女を
捕
(
とら
)
えて
蹂躙
(
ふみにじ
)
ります様子が烈しいゆえ、見兼て丹治殿が
突然
(
いきなり
)
女を連れて逃げようとする仁助の
横鬢
(
よこびん
)
を
打
(
ぶ
)
つ、
打
(
ぶ
)
たれて仁助は
踉
(
よろ
)
ける途端
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と、掴まれた襟がみへ、片手をのばして、雲霧は
踉
(
よろ
)
めいた。
雲霧閻魔帳
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
頬から
腮
(
あご
)
へかけて一ぱいに髭の生えて居る恐ろしい怖い顔の侍が、ヨロ/\ッと
踉
(
よろ
)
けてまいり、巡礼の
老爺
(
じい
)
さんに突当ったから、
老爺
(
おやじ
)
が転ぶと侍が其の上を飛び越して向うの
泥濘
(
ぬかるみ
)
へ転がりましたが
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と云いながらひょろ/\と
踉
(
よろ
)
けてハタと
臀餅
(
しりもち
)
を
搗
(
つ
)
き、
漸
(
ようや
)
く起き
上
(
あが
)
って
額
(
ひたい
)
で
睨
(
にら
)
み、いきなり
拳骨
(
げんこつ
)
を
振
(
ふる
)
い
丁々
(
ちょう/\
)
と打たれて、中間は酒の
科
(
とが
)
と
堪忍
(
かんにん
)
して逆らわず、大地に手を突き
首
(
こうべ
)
を下げて、
頻
(
しき
)
りに
詫
(
わ
)
びても
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
酒の機嫌で作藏を連れてヒョロ/\
踉
(
よろ
)
けながら帰って来て
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
踉
漢検1級
部首:⾜
14画
“踉”を含む語句
蹌踉
踉蹌
踉々
蹌々踉々
蹌踉々々
蹌踉蹌踉
踉々蹌々
踉蹌中
踉蹡
蹌踉状