赤玉あかだま)” の例文
うま病氣びやうきませる赤玉あかだまといふくすり幾粒いくつぶんでかれ蒲團ふとんへくるまつてた。かれはどうにか病氣びやうきしのぎがつけば卯平うへいそばへはきたくなかつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
ねずみのぐたりとした帽子ばうしかぶつて、片手かたてつゑみぎ手首てくびに、赤玉あかだま一連いちれん數珠じゆずにかけたのに、ひとつのりん持添もちそへて、チリリリチリリリと、おほきつてらし
松の葉 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
それから兼は、その村の荒物屋を探し出して、風邪引きの妙薬はないかちうて聞きますと……この頃風邪引きが大バヤリで売り切れてしまったが、馬の熱さましで赤玉あかだまちうのならある。
いなか、の、じけん (新字新仮名) / 夢野久作(著)
羽二重の赤玉あかだまつゞつた花よ
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
しか病氣びやうきうまませるくすり赤玉あかだまではすぐにはなほらなかつた。それでかれはおしな厄介やくかいつもりで、つぎあさはや朋輩ほうばいはこばれた。卯平うへいしぶつたかほむかへた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)