親達おやたち)” の例文
同臭のものを尋ねて欧洲おうしゅう大陸を半分位は歩いていましょう。何でも親達おやたちは軍人にするつもりで、十ばかりのやつつかまえてウィインの幼年学校に入れたのだそうです。
おこなき親達おやたちいさゝ孝養かうやうそなへんと出立なす折柄をりから輕井澤かるゐざはへんより彼の曲者くせものと連れに成り道中みちすがら彼の振舞ふるまひに心をつけるに唯者たゞものならず江戸より付き來りし樣子なり今日も彼者度々たび/\手を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
これは界隈かいわい貧民ひんみんで、つい茗荷谷みやうがだにうへる、補育院ほいくゐんとなへて月謝げつしやらず、ときとすると、讀本とくほんすみるゐほどこして、其上そのうへ通學つうがくするの、ぐらしの親達おやたち父親ちゝおやなり、母親はゝおやなり
山の手小景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
官の手を待たずして此の文治郎が立所たちどころ打殺うちころすが、われは親兄弟もあるだろうが、これ手前てまえ親達おやたちは左様な悪人に産み付けはせまい、どうか良い心掛けにしたい、善人にしたいと丹誠たんせいして育てたろうが
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
夫婦仲ふうふなかいたって円満えんまんで、双方そうほう親達おやたちたいそうよろこびました。