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裸馬
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はだかうま
ふりがな文庫
“
裸馬
(
はだかうま
)” の例文
手前たちも知っているだろう。(和吉の顔をきっと見る。)はりつけになる奴は
裸馬
(
はだかうま
)
にのせられて、江戸中を引きまわしになるんだ。
勘平の死
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
この時女は、裏の
楢
(
なら
)
の木に
繋
(
つな
)
いである、白い馬を引き出した。
鬣
(
たてがみ
)
を三度
撫
(
な
)
でて高い背にひらりと飛び乗った。
鞍
(
くら
)
もない
鐙
(
あぶみ
)
もない
裸馬
(
はだかうま
)
であった。
夢十夜
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
唖の巳代吉が
裸馬
(
はだかうま
)
に乗って来た。女子供がキャッ/\
騒
(
さわ
)
ぎながら麦畑の向うを通る。若い者が
大勢
(
おおぜい
)
大師様の
参詣
(
さんけい
)
に出かける。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
「あつしは
裸馬
(
はだかうま
)
で、何處へ轉がしたつて怪我はしません。それに小夜菊は、あつしに
店屋物
(
てんやもの
)
一つ取らせないやうに、それは/\氣をくばりますよ」
銭形平次捕物控:281 用心棒
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
(いんえご
懇
(
ねんごろ
)
には及びましねえ。しっ!)と
荒縄
(
あらなわ
)
の
綱
(
つな
)
を引く。青で
蘆毛
(
あしげ
)
、
裸馬
(
はだかうま
)
で
逞
(
たくま
)
しいが、
鬣
(
たてがみ
)
の薄い
牡
(
おす
)
じゃわい。
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
浜松
(
はままつ
)
の
城下
(
じょうか
)
から、
三方
(
みかた
)
ヶ
原
(
はら
)
をとおっていった
裸馬
(
はだかうま
)
には、まだおさない
公達
(
きんだち
)
と、
僧形
(
そうぎょう
)
の者と六
部
(
ぶ
)
のすがたがくくりつけられて、この
刑場
(
けいじょう
)
へ運ばれてきたから、もうほどなく、
首斬
(
くびき
)
りの役人が
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
水馬演習
(
すいばえんしゅう
)
でしょう。白い上着を着ているし、きっと
裸馬
(
はだかうま
)
だろう。」
イギリス海岸
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
透
(
す
)
けた松の植込みの向うを
裸馬
(
はだかうま
)
が何
匹
(
びき
)
も
曳
(
ひ
)
かれて通る。
清貧の書
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
火のやうな
裸馬
(
はだかうま
)
が
畑の祭
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
(いんえ
御懇
(
ごねむごろ
)
には
及
(
およ
)
びましねえ。
叱
(
しつ
)
!、)と
荒縄
(
あらなは
)
の
綱
(
つな
)
を
引
(
ひ
)
く。
青
(
あを
)
で
蘆毛
(
あしげ
)
、
裸馬
(
はだかうま
)
で
逞
(
たくま
)
しいが、
鬣
(
たてがみ
)
の
薄
(
うす
)
い
牡
(
おす
)
ぢやわい。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
今にも
戦争
(
いくさ
)
が起りそうに見える。焼け出された
裸馬
(
はだかうま
)
が、夜昼となく、屋敷の
周囲
(
まわり
)
を
暴
(
あ
)
れ
廻
(
まわ
)
ると、それを夜昼となく
足軽共
(
あしがるども
)
が
犇
(
ひしめ
)
きながら
追
(
おっ
)
かけているような心持がする。
夢十夜
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
お熊が引廻しの
裸馬
(
はだかうま
)
に乗せられた時には、自分の家から差入れて貰った白無垢の上に黄八丈の小袖をかさねて、頸には水晶の珠数をかけていた。その朝は霜が一面に白く降っていた。
黄八丈の小袖
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
鉄線
(
はりがね
)
を
潜
(
くぐ
)
って放牧場を出て、谷に下りた。関牧場はこれから北へ寄るので、此れからニオトマムまでは牧場外を通るのである。善良な顔をした四十余の男と、十四五の
男児
(
むすこ
)
と各
裸馬
(
はだかうま
)
に乗って来た。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
裸馬
(
はだかうま
)
と
騎
(
の
)
り
人
(
て
)
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“裸馬”の意味
《名詞》
鞍を付けない馬。
(出典:Wiktionary)
裸
常用漢字
中学
部首:⾐
13画
馬
常用漢字
小2
部首:⾺
10画
“裸”で始まる語句
裸体
裸
裸足
裸身
裸體
裸形
裸蝋燭
裸火
裸木
裸虫