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蕩樂
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だうらく
炭取をさし
出して
我れは
中皿へ
桃を
盛つた
姿、これは
私が
蕩樂さと
奧さま
炭つぎにかゝられぬ。
したか知ぬほんに一時に十年ばかり
壽命を
縮たと
怨みを云ば清兵衞否モウ其話は何か
己に
負てくれ
往昔の樣に
蕩樂をして貴樣の
厄介に成には
勝だらう實は此樣に仕上た身上を
ざれたる
婢女は
輕口の
落しばなしして、お
氣に
入る
時は
御褒賞の
何や
彼や、
人に
物を
遣り
給ふ
事は
幼少よりの
蕩樂にて、これを
父親二もなく
憂がりし、一ト
口に
言はゞ
機嫌かちの
質なりや
成れ拙者は
未熟なれども
悴の半四郎は古今の達人なりと
御噺有しが其半四郎先生に今日
御目に
懸らんとは
夢さら存ぜざりしなり又其
御身形は如何なされし事やと
問ひければ半四郎
聞て今も云通り某しは
生質容體には一向
頓着せず人は
容體より只心なり何國へ行にも此通り少しも
構はず只々
蕩樂は酒を
これの
濟までは
箸も
取られず、一日
怠る
事のあれば
終日氣持の
唯ならず、
物足らぬやうに
氣に
成るといふも、
聞く
人の
耳には
洒落者の
蕩樂と
取られぬべき
事、
其身に
成りては
誠に
詮なき
癖をつけて