“自宅(じたく)” の例文
それも何(ど)うあらうかと母(はゝ)などは頻(しきり)にいやがるので私(わし)も二(に)の足(あし)を踏(ふ)んで居(ゐ)る、無論(むろん)病院(びやうゐん)へ行(ゆ)けば自宅(じたく)と違(ちが)つて窮屈(きゆうくつ)ではあらうが
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
しかし、今(いま)からもう病家(びやうか)廻(まは)りでもあるまいし、自宅(じたく)へ方々(はう/″\)から、火(ひ)のつくやうに迎(むか)への使(つかひ)の來(き)たことを想像(さうざう)して、腰(こし)をもぢ/\さしてゐた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
著者(ちよしや)は關東大地震(かんとうだいぢしん)の調査日記(ちようさにつき)に於(おい)て、大地震後(だいぢしんご)家族(かぞく)と共(とも)に自宅(じたく)に安眠(あんみん)し、一回(いつかい)も野宿(のじゆく)しなかつたことを記(しる)した。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
出品(しゆつぴん)の製作(せいさく)は皆(みん)な自宅(じたく)で書(か)くのだから、何人(なにぴと)も誰(たれ)が何(なに)を書(か)くのか知(し)らない、又(また)互(たがひ)に祕密(ひみつ)にして居(ゐ)た殊(こと)に志村(しむら)と自分(じぶん)は互(たがひ)の畫題(ぐわだい)を最(もつと)も祕密(ひみつ)にして知(し)らさないやうにして居(ゐ)た。
画の悲み (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
自宅(じたく)には、金塊(きんかい)こそないけれど、でめきん、りゆうきん、しゆぶんきん、各種各様(かくしゅかくよう)の金魚(きんぎょ)が飼(か)つてある。ランチュウを木製(もくせい)の鉢(はち)にいれて長(なが)いこと眺(なが)めて、嬉(うれ)しそうに口笛(くちぶえ)をふきだした。
金魚は死んでいた (新字新仮名) / 大下宇陀児(著)
と語(かた)つたし、メッキ工場(こうじょう)の中内技師(なかうちぎし)は、自宅(じたく)でその妻(つま)に対(たい)し
金魚は死んでいた (新字新仮名) / 大下宇陀児(著)