結搆けつこう)” の例文
蒲團ふとんやの時代じだいからのみのをとこおもはなんだがあれこそは死花しにばな、ゑらさうにえたといふ、なににしろきく大損おほぞんであらう、には結搆けつこう旦那だんながついたはづ
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
あのお捨坊ステばうを半年学校へやつて御覧、それこそあのためにどの位結搆けつこうなことだつたかしれませんよ、第一読書のことも少しは覚えられる、またいろ/\身のためになる結搆けつこうなお話しもきける
黄金機会 (新字旧仮名) / 若松賤子(著)
何にしろ菊の井は大損であらう、かの子には結搆けつこうな旦那がついたはづ、取にがしては残念であらうと人のうれひを串談じようだんに思ふものもあり、諸説みだれて取止めたる事なけれど
にごりえ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
いとゞしく御不愍ごふびんがりさておやひとあはれのことやまづ庭口にはぐちより部屋へやまでうへきたしとてたまひぬいまこそ目馴めなれたれ御座敷おざしき結搆けつこうにはのたゝずまひ華族くわぞくさまにやとうたがひしはいつぢやうさまの御言語容姿おものごしにもりしものそのうつくしきぢやうさま御親切ごしんせつにも女子同志をなごどうし
五月雨 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)