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終日
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いちにち
ふりがな文庫
“
終日
(
いちにち
)” の例文
「母様とは私の面倒を見て下さって、私を
可愛
(
かあい
)
がって、そして、いま少し、もう少しって——
終日
(
いちにち
)
——縫物をして居る人です」
少年・春
(新字新仮名)
/
竹久夢二
(著)
ところが或る晩——街には
終日
(
いちにち
)
雨が降りつづいて、濡れた歩道の上に夜の幕が落ちかかった時であったが、そろそろ家へ帰ろうとしていると
フェリシテ
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
それから
昨日
(
きのう
)
は
終日
(
いちにち
)
畠耘
(
はたけうな
)
いをしていたが、つい忘れていると、其の翌晩又来て、
何故
(
なぜ
)
剥して下さいませんというから、
違
(
ちげ
)
えねえ、ツイ忘れやした
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
半べという馬鹿の大男がのっしのっしと
終日
(
いちにち
)
、村中をほっつきまわっているのが世の中で一ばん恐ろしかった。
大根の葉
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
あたしの家の真向こうに——三立社の
尻
(
しり
)
にこの辺にはあるまじいほどささやかな、小さな小屋で首を振りながら、
終日
(
いちにち
)
塩せんべを焼いているお婆さんがあった。
旧聞日本橋:02 町の構成
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
▼ もっと見る
終日
(
いちにち
)
、
空
(
そら
)
は
曇
(
くも
)
って
日
(
ひ
)
の
光
(
ひかり
)
すらささない
日
(
ひ
)
でありましたが、みんなは
元気
(
げんき
)
で、
学校
(
がっこう
)
から
帰
(
かえ
)
りに、
雪投
(
ゆきな
)
げをしたり、また、あるものは
相撲
(
すもう
)
などを
取
(
と
)
ったりしたので、
政雄
(
まさお
)
も
赤い手袋
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
とうとうその
翌日
(
あくるひ
)
終日
(
いちにち
)
、その翌る晩も夜通し、その又翌る日も
終日
(
いちにち
)
、入れ代り立ち代り大勢の人々が、オイオイ泣きながらこの綱を引きましたが、やっと三日目の晩方
白髪小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
「今日も朝から、
終日
(
いちにち
)
探したんだが、何うしても行方が解らない。」とYは吐息をついた。
ブロンズまで
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
終日
(
いちにち
)
こゝにゆきゝして遊びくらす。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
欅は
終日
(
いちにち
)
雲を迎へて雲を送つた
濡れる展望
(新字旧仮名)
/
仲村渠
(著)
浴衣
(
ゆかた
)
と
行水
(
ぎょうずい
)
が
終日
(
いちにち
)
の
労
(
つか
)
れを洗濯して、ぶらぶら歩きの目的は活動もなくカフェもない、舞台装置のひながたと、絵でいった芝居見たままの、切組み
燈籠
(
どうろう
)
が人を寄せた。
旧聞日本橋:15 流れた唾き
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
ほんとうに
私
(
わたし
)
は、どんなに
寂
(
さび
)
しかったかしれない。
長
(
なが
)
い
間
(
あいだ
)
、みんなは
私
(
わたし
)
を
振
(
ふ
)
り
向
(
む
)
いて
見
(
み
)
てくれるものもなかったのです。
私
(
わたし
)
は、
終日
(
いちにち
)
雨
(
あめ
)
にさらされていることもありました。
煙突と柳
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
終日
(
いちにち
)
部屋に引つ込んだきりで稀に訪れても彼は溜息ばかり
吐
(
つ
)
いてゐる、赤鬼のやうなあいつが青鬼になつて顔を顰めてばかりゐるかと思つてゐるうちに
遂々
(
とう/\
)
熱まで出した……。
鵞鳥の家
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
犬どもはその日朝から
終日
(
いちにち
)
騒ぎ立っていたのであった。
犬舎
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
終日
(
いちにち
)
こゝにゆきゝして遊びくらす。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
その
明
(
あ
)
くる
日
(
ひ
)
、
太陽
(
たいよう
)
は、よほど
深
(
ふか
)
く
考
(
かんが
)
え
事
(
ごと
)
があるとみえて、
終日
(
いちにち
)
、
顔
(
かお
)
を
見
(
み
)
せませんでした。
煙突と柳
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「これからどうする? その君に
終日
(
いちにち
)
つき合ふのも……君だつて……」
蔭ひなた
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
“終日”の意味
《名詞, 形容動詞》
終 日 (しゅうじつ, 以下熟字訓:ひすがら, ひねもす, ひめもす, ひもすがら)
一日の初めから終わりまで。朝から夜まで。
(出典:Wiktionary)
終
常用漢字
小3
部首:⽷
11画
日
常用漢字
小1
部首:⽇
4画
“終”で始まる語句
終
終焉
終夜
終局
終熄
終始
終生
終末
終曲
終了