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糊
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こ
ふりがな文庫
“
糊
(
こ
)” の例文
住むに家なく、口に
糊
(
こ
)
する
糧
(
かて
)
もない難民は大路小路に
溢
(
あふ
)
れております。物とり強盗は日ましに
繁
(
しげ
)
くなって参ります。
雪の宿り
(新字新仮名)
/
神西清
(著)
だから芸を
售
(
う
)
って口を
糊
(
こ
)
するのを恥辱とせぬと同時に、学問の根底たる立脚地を離るるのを深く
陋劣
(
ろうれつ
)
と心得た。
野分
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
(みすぼらしい姿をして格別不平もいはぬ細君)毎日佐野の下に使はれて口を
糊
(
こ
)
するだけの收入も無い境遇、此頃は小説は固より俳句すら作る勇氣のない墮落、肺病、貧
俳諧師
(旧字旧仮名)
/
高浜虚子
(著)
燒趾
(
やけあと
)
に
横
(
よこた
)
はつた
梁
(
はり
)
や
柱
(
はしら
)
からまだ
微
(
かす
)
かな
煙
(
けぶり
)
を
立
(
た
)
てつゝ
次
(
つぎ
)
の
日
(
ひ
)
は
明
(
あ
)
けた。
勘次
(
かんじ
)
はおつぎを
相手
(
あひて
)
に
灰燼
(
くわいじん
)
を
掻
(
か
)
き
集
(
あつ
)
めることに一
日
(
にち
)
を
費
(
つひや
)
した。
手桶
(
てをけ
)
の
冷
(
つめ
)
たい
握飯
(
にぎりめし
)
が
手頼
(
たより
)
ない三
人
(
にん
)
の
口
(
くち
)
を
糊
(
こ
)
した。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
先づ差当り白米の代価百文に
付
(
つき
)
五合ならねば窮民口を
糊
(
こ
)
し難しと記し、また或は米穀は
固
(
もと
)
より
諸色
(
しよしき
)
の代価速かに引下ぐるにあらずんば忽ち市中を焼払はんなどと
書裁
(
しよさい
)
なしたる所もあり
大菩薩峠:16 道庵と鯔八の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
▼ もっと見る
口を
糊
(
こ
)
せんとすれば、学を脩むるの
閑
(
かん
)
なし、学を脩めんとすれば、口を糊するを得ず。一年三百六十日、脩学、半日の閑を得ずして身を終るもの多し。道のために遺憾なりというべし。
学問の独立
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
父達は仙台へ、兄は神戸へ、そして私は独り東京に残った。私も漸く自分の口は自分で
糊
(
こ
)
せねばならなくなった。
爾来
(
じらい
)
いろんな人の世話になりいまに至った。その間私なりに多少の浮沈はあった。
前途なお
(新字新仮名)
/
小山清
(著)
住むに家なく、口に
糊
(
こ
)
する
糧
(
かて
)
もない難民は大路小路に
溢
(
あふ
)
れてをります。物とり強盗は日ましに
繁
(
しげ
)
くなつて参ります。
雪の宿り
(新字旧仮名)
/
神西清
(著)
すでにみずから学者と唱えて天下の事を患うる者、
豈
(
あに
)
無芸の人物あらんや。芸をもって口を
糊
(
こ
)
するは難きにあらず。かつ官にありて公務を
司
(
つかさど
)
るも私にいて業を営むも、その難易、異なるの理なし。
学問のすすめ
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
糊
漢検準1級
部首:⽶
15画
“糊”を含む語句
糊口
糊塗
糊付
血糊
糢糊
糊刷毛
糊附
糊米
模糊
糊気
糊紅
糊細工
曖昧糢糊
曖昧模糊
姫糊
糊精
糊壺
糊屋
糊目
糊臭
...