“曖昧模糊”の読み方と例文
読み方割合
あいまいもこ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかし畢竟ひっきょうするに、吾人ごじんはくり返して言うが、本戦争のラッパは亀裂のはいった音をしか出さなかった。その全体は曖昧模糊あいまいもことしていた。
曖昧模糊あいまいもこたる演奏で満足したのは、もはや過去のことになってしまった。芸術から明確な角々と、冷たい美しさを要求するのが、次の時代の好尚になることであろう。
こちらは君に逃げられてしまって、あのまま今以て曖昧模糊あいまいもこ。美佐子は相変らず須磨へ出かける。僕は京都の老人のお供で淡路へ来ている。そして大いに見せつけられている。
蓼喰う虫 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)