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病氣
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びようき
正太は
恐る/\
枕もとへ
寄つて、
美登利さん
何うしたの
病氣なのか
心持が
惡いのか
全體何うしたの、と
左のみは
摺寄らず
膝に
手を
置いて
心ばかりを
腦ますに
もし
其野宿が
何かの
練習として
效能が
認められてのことならば、それも
結構であるけれども、
病人までも
其仲間に
入れるか、
又は
病氣を
惹き
起してまでもこれを
施行するに
於ては
がた/\と
騷々しいので、
都會に
住む
人は、
體が
弱くなつたり
病氣をしたりします。
また
陸上の
家に
住んで、
穢い
塵埃をあたりにすてると
不潔なばかりでなく、いろ/\の
病氣に
罹ることを
實驗して、
不潔物を
水にすて
清潔な
生活をするといふ
意味もあつたかと
思はれます。
おのづから
顏色に
顯はるれば、
何取いそぐ
事でも
無い、よく
思案して
氣に
叶ふたらば
其時の
事、あまり
氣を
欝々として
病氣でもしては
成らんから、
少しは
慰めにもと
思ふたのなれど