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生疵
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なまきず
ふりがな文庫
“
生疵
(
なまきず
)” の例文
そのことでは「
蠢
(
うごめ
)
くもの」時分よりもいっそう険悪な
啀
(
いが
)
み合いを、毎晩のように自分は繰返した。彼女の顔にも頭にも
生疵
(
なまきず
)
が絶えなかった。
死児を産む
(新字新仮名)
/
葛西善蔵
(著)
サ、
犠牲
(
いけにえ
)
に捧げます。お打ち遊ばせ、お
抓
(
つめ
)
り遊ばせ、この頃ようようなくなりましたこのお
身体
(
からだ
)
に
生疵
(
なまきず
)
をまたいくらでもお付けなさい。どんなにでもお責めなさいな。
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
不死身で無鉄砲という
危険
(
けんのん
)
な人で、始終喧嘩の
仲人
(
ちゅうにん
)
をしたり、喧嘩をするので
生疵
(
なまきず
)
の絶えない人ですが、親父が死んでから余程我も折れましたが、生れつきの
侠
(
きおい
)
だから
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
私
(
わたし
)
を
起
(
おこ
)
して
下
(
くだ
)
され、
何故
(
なぜ
)
か
身躰
(
からだ
)
が
痛
(
いた
)
くてと
言
(
い
)
ふ、それは
何時
(
いつ
)
も
氣
(
き
)
の
立
(
た
)
つまゝに
驅出
(
かけいだ
)
して
大
(
だい
)
の
男
(
をとこ
)
に
捉
(
とら
)
へられるを、
振放
(
ふりはな
)
すとて
恐
(
おそ
)
ろしき
力
(
ちから
)
を
出
(
だ
)
せば
定
(
さだ
)
めて
身
(
み
)
も
痛
(
いた
)
からう
生疵
(
なまきず
)
も
處々
(
ところ/″\
)
にあるを
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
二人とも
向脛
(
むこうずね
)
に
生疵
(
なまきず
)
が絶えないとでもいったような気持がしました。
ワンダ・ブック――少年・少女のために――
(新字新仮名)
/
ナサニエル・ホーソーン
(著)
▼ もっと見る
「いんね、十七でいまの家へ一度縁づいたけれど、
姑
(
しゅうと
)
さんが余り非道で、厳しゅうて、
身体
(
からだ
)
に
生疵
(
なまきず
)
が絶えんほどでね、とても辛抱がならいで、また
糸繰
(
いとくり
)
の方へ
遁
(
に
)
げていた時でしたわ。」
卵塔場の天女
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
私を起して下され、何故か身體が痛くてと言ふ、夫れは何時も氣の立つまゝに驅け出して大の男に捉へられるを、振はなすとて恐ろしい力を出せば定めし身も痛からう
生疵
(
なまきず
)
も處々に有るを
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
私を起して下され、何故か
身体
(
からだ
)
が痛くてと言ふ、それは何時も気の立つままに駆け
出
(
いだ
)
して大の男に
捉
(
とら
)
へられるを、振はなすとて恐ろしい力を出せば定めし身も痛からう
生疵
(
なまきず
)
も
処々
(
ところどころ
)
に有るを
うつせみ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
秋の
仁和賀
(
にわか
)
にも
引
(
ひけ
)
を取らず、座敷へ出ても押されぬ一本、
地
(
じ
)
は清元で、
振
(
ふり
)
は
花柳
(
はなやぎ
)
の免許を取り、
生疵
(
なまきず
)
で鍛え上げて、芸にかけたら何でもよし、客を殺す
言句
(
もんく
)
まで習い上げた蝶吉だ、さあ来い!
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
生疵
(
なまきず
)
の絶間もない位、夜はというと座敷を廻り歩いちゃあ、年上の奴に突飛ばされて、仰向けに倒れると見っともないといって
頬板
(
ほっぺた
)
を
打
(
ぶ
)
たれたもんだ、何のためだ、同じ我々
同胞
(
どうぼう
)
の中へ生れて来て
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
ただその
粗忽
(
そこつ
)
があった時ばかりではなく、着物を畳んで背筋を曲げたと言っては
折檻
(
せっかん
)
、踊がまずいといっては
打
(
ぶ
)
たれて、体に
生疵
(
なまきず
)
の絶間もないのに、寒さは骨を通すようなあけ方までも追廻されて
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
生
常用漢字
小1
部首:⽣
5画
疵
漢検1級
部首:⽧
10画
“生”で始まる語句
生
生命
生憎
生活
生涯
生々
生垣
生物
生温
生死