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爺
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ぢゝ
ふりがな文庫
“
爺
(
ぢゝ
)” の例文
長吉
(
ちやうきち
)
は
兎
(
と
)
に
角
(
かく
)
思案
(
しあん
)
をしなほすつもりで、
折
(
をり
)
から近所の子供を得意にする
粟餅屋
(
あはもちや
)
の
爺
(
ぢゝ
)
がカラカラカラと
杵
(
きね
)
をならして来る
向
(
むか
)
うの
横町
(
よこちやう
)
の方へと
遠
(
とほざ
)
かつた。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
さうなることは堪らない。所謂物のわかりの好い
爺
(
ぢゝ
)
になることは私には堪らない。矢張怒る時には怒りたい。泣く時には泣きたい。笑ふ時には笑ひたい。
閑談
(新字旧仮名)
/
田山花袋
、
田山録弥
(著)
「なあ
爺
(
ぢゝ
)
、
其
(
そ
)
の
方
(
はう
)
がよかつぺ」といひ
掛
(
か
)
けた。
卯平
(
うへい
)
は
其
(
そ
)
の
蹙
(
しが
)
めるやうな
目
(
め
)
で
微
(
かす
)
かに
點頭
(
うなづ
)
いた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
ムンムス
爺
(
ぢゝ
)
い。あれを見い。こんな
長閑
(
のどか
)
な空を見たことがあるかい。木の葉や草花がこんなに
可哀
(
かはい
)
らしく見えたことがあるかい。これからお前と二人でぶら/\歩いて別荘に往かう。
フロルスと賊と
(新字旧仮名)
/
ミカイル・アレクセーヴィチ・クスミン
(著)
長い
年月
(
としつき
)
——さうして過した長い
年月
(
としつき
)
を、
此
(
この
)
墓守の
爺
(
ぢゝ
)
は、一人さびしく草を
除
(
と
)
つて掃除して
居
(
ゐ
)
たのだ。
父の墓
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
▼ もっと見る
幸ひ
午近
(
ひるぢか
)
くのことで
見渡
(
みわた
)
す川岸に人の
往来
(
わうらい
)
は
杜絶
(
とだ
)
えてゐる。
長吉
(
ちやうきち
)
は
出来
(
でき
)
るだけ早く
飯
(
めし
)
でも
菜
(
さい
)
でも
皆
(
みん
)
な
鵜呑
(
うの
)
みにしてしまつた。
釣師
(
つりし
)
はいづれも木像のやうに黙つてゐるし、
甘酒屋
(
あまざけや
)
の
爺
(
ぢゝ
)
は
居眠
(
ゐねむ
)
りしてゐる。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
甘酒屋
(
あまざけや
)
の
爺
(
ぢゝ
)
がいつか
此
(
こ
)
の
木蔭
(
こかげ
)
に赤く
塗
(
ぬ
)
つた
荷
(
に
)
を
下
(
おろ
)
してゐた。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
“爺(おじいさん)”の解説
おじいさん(お爺さん/お祖父さん)は、日本語において、直系尊属2親等にあたる男性(祖父)、もしくは高齢の男性を指す一般語として使用される。対義語はおばあさん、または孫息子。
(出典:Wikipedia)
爺
漢検準1級
部首:⽗
13画
“爺”を含む語句
老爺
阿爺
爺様
親爺
父爺
爺々
爺婆
因業爺
爺奴
爺親
狸爺
中爺
山爺
爺樣
好々爺
御爺
国姓爺
花咲爺
爺仁
頑固爺
...