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此先
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このさき
ふりがな文庫
“
此先
(
このさき
)” の例文
代助は
此先
(
このさき
)
、
嫂
(
あによめ
)
が此事件を
何
(
ど
)
う発展させる気だらうと考へて、少々弱つた。
家
(
うち
)
のものゝ
中
(
うち
)
で、
嫂
(
あによめ
)
が一番
斯
(
こ
)
んな計画に興味をもつてゐたからである。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
おめえの方から、俺の
枕元
(
まくらもと
)
へやって来て、勝手に
喋舌
(
しゃべ
)
りちらしたんだから、
此先
(
このさき
)
とも、何う事が成り行こうと、俺の罪じゃねえぜ。それだけは断っておくよ
魚紋
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
井戸
(
ゐど
)
が
深
(
ふか
)
かつたのか、それとも
自分
(
じぶん
)
の
落
(
お
)
ちるのが
極
(
きは
)
めて
徐
(
のろ
)
かつた
所爲
(
せゐ
)
か、
落
(
お
)
ち
切
(
き
)
つてから
身
(
み
)
の
周
(
まは
)
りを
見廻
(
みまは
)
し、
此先
(
このさき
)
何
(
ど
)
うなるだらうかと
疑
(
うたが
)
ひ
出
(
だ
)
した
迄
(
まで
)
には
隨分
(
ずゐぶん
)
長
(
なが
)
い
間
(
あひだ
)
經
(
た
)
ちました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
……独りで留守をしてゐると、
此先
(
このさき
)
どうしたものかを心細く考へる。何か娘に向つて具体的な事を云ひ出さねばなるまいと思ひながら、
藪蛇
(
やぶへび
)
を恐れて一日々々と延ばしてしまふ。
愚かな父
(新字旧仮名)
/
犬養健
(著)
不幸
(
ふかう
)
な
彼女
(
かのぢよ
)
は
拭
(
ぬぐ
)
ふことの
出來
(
でき
)
ない
汚點
(
しみ
)
をその
生涯
(
しやうがい
)
にとゞめた。さうしてその
汚點
(
しみ
)
に
對
(
たい
)
する
悔
(
くゐ
)
は、
彼女
(
かのぢよ
)
の
是
(
これ
)
までを、さうしてまた
此先
(
このさき
)
をも、かくて
彼女
(
かのぢよ
)
の一
生
(
しやう
)
をいろ/\に
綴
(
つゞ
)
つて
行
(
ゆ
)
くであらう。
悔
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
▼ もっと見る
いえもう
何
(
なん
)
でございます、
実
(
じつ
)
は
此先
(
このさき
)
一
町
(
ちやう
)
行
(
ゆ
)
け、
然
(
さ
)
うすれば
上段
(
じやうだん
)
の
室
(
へや
)
に
寝
(
ね
)
かして一
晩
(
ばん
)
扇
(
あふ
)
いで
居
(
ゐ
)
て
其
(
それ
)
で
功徳
(
くどく
)
のためにする
家
(
うち
)
があると
承
(
うけたまは
)
りましても、
全
(
まツた
)
くの
処
(
ところ
)
一
足
(
あし
)
も
歩行
(
ある
)
けますのではございません
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
此先
(
このさき
)
何
(
ど
)
んな変化がないとも
限
(
かぎ
)
らない。君も心配だらう。然し絶交した以上は
已
(
やむ
)
を得ない。僕の在不在に
係
(
かゝ
)
はらず、
宅
(
うち
)
へ
出入
(
ではい
)
りする事丈は遠慮して
貰
(
もら
)
ひたい
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
此
漢検準1級
部首:⽌
6画
先
常用漢字
小1
部首:⼉
6画
“此先”で始まる語句
此先生