木小屋きごや)” の例文
二三軒みすぼらしいオランダ船の船員のとまる下宿の木小屋きごやが、そのむこう岸に建っていて、オランダッぱらともよばれていた所です。
とうさんの祖母おばあさんの隱居所いんきよじよになつてた二かい土藏どざうあひだとほりぬけて、うら木小屋きごやはうおり石段いしだんよこに、その井戸ゐどがありました。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
……で、すこしきしをさがつたところで、中流ちうりう掛渡かけわたした歩板あゆみいたわたると、其處そこ木小屋きごやはしらばかり、かこひあらい「獨鈷とつこ。」がある。
雨ふり (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
谷の部落ぶらくがずっと下に見え、達二たつじの家の木小屋きごや屋根やねが白く光っています。
種山ヶ原 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
木小屋きごやまへにはいけがあつて石垣いしがきよこいてゆきしたや、そこいらにあそんではちかへるなぞが、とうさんのあそびにくのをつてました。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
ある友伯父ともをじさんはうら木小屋きごやちかくにあるふるいけかへるをつかまへました。土地とちのものが地蜂ぢばちつけるには、かへるにくにします。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)