撃沈げきちん)” の例文
屡々しば/\速射砲等そくしやほうとうをもつて反對はんたい撃沈げきちんされるほどで、とても、櫻木海軍大佐さくらぎかいぐんたいさ破天荒はてんくわうなる、この海底戰鬪艇かいていせんとうていとは比較ひかくすること出來できぬのである。
「報告、きょうあけがた、セピラの峠の上に敵艦の碇泊ていはくを認めましたので、本艦隊は直ちに出動、撃沈げきちんいたしました。わが軍死者なし。報告終りっ。」
烏の北斗七星 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
命中したら必ず艦に穴が明くはず、穴が明けば必ずそこから海水が入って、たちまち轟沈ごうちん及至ないし撃沈げきちんとなるはず。ですから、あんなに厳然げんぜんとしているはずはありませんぞ
最早もはやうたがこと出來できぬ、海蛇丸かいだまるいま立浪たつなみをどつて海水かいすいあさき、この海上かいじやう弦月丸げんげつまる一撃いちげきもと撃沈げきちんせんと企圖くわだてゝるのだ。
「あの金博士の意地悪いじわるめ。僕は、英艦隊を一挙いっきょにして撃沈げきちんしたいため、うまうまと博士の見えいた悪戯いたずらに乗せられてしまったんだ。ちくしょう、ひどいことをしやがる」
漫々まん/\たる海洋かいやううへ金銀きんぎん財寳ざいほう滿載まんさいせるふねみとめたときには、ほうまた衝角しようかくをもつて一撃いちげきもとそのふね撃沈げきちんし、のち潜水器せんすいきしづめてその財寳ざいほう引揚ひきあげるさうである。
烈風れっぷう」「激浪げきろう」「横転おうてん」という三つの言葉が出ると、人造人間は別々の新しい行動を起し、遂に「撃沈げきちん」という言葉を聞くと、すっかり元どおりに函の中に収ってしまった。
人造人間事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
地中海から廻航中かいこうちゅうの英艦隊が、例によってドイツ潜水艦のため、多少の損傷そんしょうこうむったとだけ報ぜられ、四隻とも即時そくじ撃沈げきちんされたことにも、また金博士の弩竜号が活躍したことについても
さっきは、同室内に乗合わせているノールウェー船(シンガポール沖で撃沈げきちんされた船)の乗組員にインタビューし、その神秘しんぴ遭難そうなん談を原稿にとった。いずれ明日までに整理のうえ、送稿する。
沈没男 (新字新仮名) / 海野十三(著)